今聴いても異色なロボットアニメ主題歌「さらばやさしき日々よ」(太陽の牙ダグラム)
この記事からダグラム繋がりで続いています。
アニメの地位が上がり始めていた頃とはいえ、ロボットアニメのオープニング主題歌といえば、まだまだ明るく力強く「戦え、負けるな」調一辺倒の中。
作風では一線を画したと言われたガンダム(1ST)でさえ、オープニング主題歌ではもう出だしから最後までひたすらネアカ調で燃え上がっていた昭和の終わり頃。
※「戦え、負けるな、燃えろ」調の中にも良い曲はたくさんあります。
※私は「大空魔竜ガイキング」や「トライダーG7」「ダイターン3」(ネアカロボットアニメソングの代表格)なども好きすぎて困るくらい大好きなので、批判ではありません。
話を「さらばやさしき日々よ」に戻しますと、この暗さ、もとい重厚さと悲壮感は子供心にちょっと斬新過ぎて、記憶に深く刻まれました。
歌の動画だけ貼ろうかと思ったらサンライズチャンネルが1話無料公開をしていたので、そちらをお借りしました。
作詞/高橋良輔 作詞/冬木透 歌/麻田マモル
【第1話】太陽の牙ダグラム〔サンチャン〕
悲壮感が漂っているのは、この「太陽の牙ダグラム」が「独立戦線(ゲリラ戦)に身を投じた良家のボンボン」を主人公にしているためです。
「太陽の牙」というのはその反政府ゲリラ部隊の名称。
ロボットも単に戦車に手足が生えただけ風の陸戦兵器(飛行不可能、潜水不可能)で、顔すらない。
⇩一応手足は人間形ですが、頭部にあるのは顔ではなく、コクピット(左)。
錆びてるし(右)。
全長9m強(キリンの倍くらい)。
ティラノサウルス(体高5~6m)よりは大きいので、実際人間が見上げた場合の巨大感は、数字以上にあるはず。
それでも昭和期のサンライズロボットアニメの主役ロボットの平均全長は50~60mなので、比べるとひたすら地味。
まあ「コンバットアーマー(戦闘用の鎧)・ダグラム」ですからね。
さらにこのボンボンの実家は「政治家一族」なので、家族との確執や政治の駆引きドラマもてんこ盛り。
しかもガンダムシリーズとは違い、アニメにしてはリアル寄りな政治ドラマ。
「それじゃあ子供にとっては面白くなくて、放送当時売れなかったのでは?」
と思われたそこのあなた。
はい、視聴率は実際良くなかったようです。
しかしなぜかオモチャ(プラモ)が売れた。
ミリタリーヲタク(大きなお友だち)に予想以上に大いに売れた。
なのでスポンサーからの出資には困らず、1年半・75話も続きました。
良い曲です「さらばやさしき日々よ」。
冬木透さんには再度謹んで哀悼の意を表します。
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