ロングアゴー私がまだ若かった頃の話
夫と出会う前、私は同い年の日本人男性にアプローチされていたことがあります。
しかし、彼の何気ないひと言で「は???」となってしまい、お付き合いには至りませんでした。
そのひと言とは、要約すればこんなものでした。
「エンドウさんは全く音を立てないでスープを飲むよね。合格だよね」
え?
はい、確かに私は高校生くらいから洋風マナーにかぶれておりました。
なので、カトラリーの使い方は自主特訓でかなりマスターしてました。
⚫︎ギコギコ音を立てずに肉を切る。
⚫︎肉はひと口食べるごとに切る(最初に全部切るのはよろしくないマナー)。
⚫︎スープはスプーンを直角に口に入れて流し込む(こうするとすすらない)。
⚫︎パスタは最後まで完全に巻ききってからフォークごと口に入れる(同上)。
しかし、何やら謎の上から目線で私を「合格」ジャッジなさったその彼はといえば
⚫︎肉は最初に半分くらい貯め切りする。
⚫︎スプーンに水平に口を付けてスープをすする(音は立てないようにしてなさったが)。
⚫︎パスタは必ずスプーンも使ったうえで、巻ききれなかった最後の数センチをチュルっとすする。
私が感じた違和感を言語化すると、
(偉っそーに合格ジャッジ出してる余裕があるのなら、自分をその合格ラインに持っていく努力を先にしろよ!)
でした。
何せ40年前。
バブル期すら到来前のことです。
その頃の平均的日本人男性の平均的洋食マナーはといえば、酷いものでした。
⚫︎スープはスプーンからズルズル音を立ててすする。
⚫︎パスタの食べ方は焼きそばの食べ方とほぼ同じ。
即ち、フォークで麺を持ち上げて、そこからおもむろにすすり込む。
なので、彼の食べ方は平均よりはお上品だったのです。
なので私は特に気にしてなかったのです。。
彼が妙なジャッジメントを私にくだすまでは。
そして,決定打は彼が次に放ったトドメのひと言でした。
「ただ、スパゲッティ(当時の日本には、パスタという言葉は全く普及していなかった)を食べる時にスプーンを使わないのが玉にキズかな。ちゃんと使った方が良いと思うよ!」
(ドヤ顔)
当時の私は人生経験もまだ浅く、今ほどハッキリと言い返すスキルがなかったため、秘技「あいまい笑い」でその場をごまかしました。
そして彼からの次の食事の誘いは適当に口実つけて断って、フェードアウトしたのでした。
その時彼に言えなかったことを言語化すると、こうなります
「パスタを食べる時にスプーンを使うのは、アメリカ人が始めて、それを見た日本人が広めた勘違いマナーです。
イタリアでは、フォークをまだ使いこなせない幼児や、手が不自由になった高齢者などが仕方なく補助具的に使うものです。
日本で、箸がまだ使いこなせない幼児がスプーンで米飯を食べるのと全く同じです。
いい歳した大人がスプーンを使わないとパスタを食べれないのは、イタリアではむしろ笑われます」
スッキリした。
ちなみにスープやパスタをすするのは、日本で毛虫のように嫌がられる「クチャラー」との一形態とみなされます。
ちなみにワタクシ、蕎麦やラーメンはすすりますけれども、音を立てずにすするという特技を持っております。
履歴書の特技欄に書けないのが残念です。





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