突然ですが犬のサイズの話
日本では柴犬を中型犬扱いするそうですね。
日本犬では一番小型の柴犬が中型犬なら、それより大きな紀州犬や甲斐犬、北海道犬は大型犬ですか?
じゃあ秋田犬や土佐犬は超大型犬?
日本犬協会は紀州・甲斐・北海道を中型、秋田・土佐を大型、柴を小型と定義しているはずですが?
と、ある時言ったら、犬飼いの人にこう反論されました。
「豆柴が小型犬ですから、普通の柴は中型です!」
いや。そんな。
ここ数十年の超小型犬ブーム(ほぼ日本国内限定)で作出された犬を例えに出されても。
しかも豆柴というのは、ブリーダーやペットショップが勝手に付けた流通用ブランド名であって、トマトの桃太郎とかと同じですから。
正式な品種名は、豆柴も柴です。
その理屈で言うと、プードルも
「ティーカッププードルが小型犬だから、トイプードルは中型犬です」
ということになりますが、ティーカッププードルというのも一部のブリーダーが勝手に名乗っているブランド名で、品種はあくまでトイプードルです。
トイプードルの中でも特に体格の小さな個体同士を意図的に掛け合わせることにより、小さな子供が生まれるように操作している血統というだけで、品種として確率はしていません。
私が昔習ったのはもっと単純明快な分類でした。
ご紹介します。
犬の学名はCanis lupus familiarisです。
ラテン語でCanisはイヌ科 lupusはオオカミ familiarisは飼い慣らされた(家畜化された)という意味で、つまり
「オオカミを飼い慣らして家畜化したイヌ科の生き物」
というのが犬の学名です。
なので、オオカミのサイズが標準。
イコール中型。
オオカミのサイズというと、レトリバーやジャーマンシェパードやハスキーやスタンダードプードルです。
※スタンダードプードルは脚が長いので大型に見えますが胴体で比べるとこのグループのサイズです。
これより大きくなるよう改良された品種が大型犬。
小さく改良された品種が小型犬。
実に明快な基準だと思います。
しかしこれを言うと犬飼いの方にはたいてい嘘つき呼ばわりされるんですよ。
犬飼氏「オオカミは大型肉食獣じゃないですか!オオカミと同じサイズは大型です!」
私 「ですが、ハスキーやシェパードは欧米では中型犬分類です」
犬飼氏「あーヤダヤダ!何でもかんでも欧米欧米って!日本は日本基準でいいんです!日本ではチワワが小型犬、柴が中型犬、紀州が大型犬で秋田が超大型犬、土佐は闘犬。以上!」
私 「秋田が超大型なら、マスチフとかは、もはや犬じゃないってことですか?」
犬飼氏「日本にいない犬は知りませーん」
私 「ペットショップで売ってないだけで、少数いますよ。しかも秋田も土佐も、大型に改良する過程でマスチフ系と交配されてるし」
犬飼氏(無視)
といったことが実際にありました。
これだから日本はガラパゴス呼ばわりされるのではないでしょうか。
主観論だけで言うとツキノワグマも十分大型獣ですが、Ursidae(クマ科)の中ではどうか、と見た場合は小型になります。
チベタンマスチフ(上)と、マスチフ系の一種、トルコのカンガール(下)。
⇩これが品種として確立している超大型犬ですよ。
画像はエキサイトとPinterestよりお借りしました。




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