思い出>ロンドンにて:日本は熱帯雨林ではありません
おはようございます。
関東地方は今日も朝から強い雨です。
昔、ロンドンに短期留学してた時の話です。
学部留学ではないので、語学研修というべきでしょうか。
写真はカムデン・タウンCamden Town
私はホームステイではなく、一軒家の余り部屋を間借りしてました。
その下宿先の大家の奥さんとのティータイム中に
「今の時期、日本はレインシーズン(雨期。日本の梅雨も英語では雨期)なんですよ」
という話題を振ってみたんですね。ちょうど6月だったから。ちなみに
英国には梅雨なんてないので、6月は1年で一番気候の良い季節。
ゆえに、結婚式シーズンなんです。
日本はそれをまねて、梅雨なのに「ジューンブライド」とかやるんですね。
梅雨なのに!(2回言った💦)
奥さんは「オオ~ゥ」と感慨深げ。
「レインフォレスト・クリメイト(熱帯雨林気候ね)!アイノウ(知ってる)!」
アマゾンの熱帯雨林
って、いや、温帯気候ですよ。
温帯にも雨期はあるんです!
と熱弁して、わかってもらったかな?というタイミングで、彼女は続けました。
「ところで、東京って、香港から車で何時間くらい?」
奥さんの名誉のために言っておきますと、彼女はアルメニア移民とはいえたいへん裕福な生まれで、学歴もある中流階級です。
「一億総中流」などと言われた日本と違い、英国の中流階級は収入において上位31%以内に入る層です。
- 王族貴族も含む「エリート階級」:6%
- 「中流階級」25%
- 「技術的中流階級」6%
- 収入により4段階に区分される「労働者階級」63%
計:ジャスト100%。
(日本のように「どれにも属さない、わからない」などというあいまいな統計は、英国は出しませんよ)
技術系中流階級というのは、エンジニアや(医師を除く)医療従事者などの技術職で、高収入の層です。
同じ中流階級でも純粋に頭脳で稼いでいるか、技術(腕)で稼いでるかで区別されるのです。
シビアだ!
なのでそのお宅の間貸しも、お金に困ってというより
「大きい家買ったら、部屋が余り過ぎちゃったから」
という理由でやってらっしゃいました。
家族の人数の倍の部屋がありましたからね、このお宅。
屋根裏には、(元)女中部屋。そういう時代だった、19世紀の建築だから。
ロンドンの戸建ては基本デカい(これはネットで拾った画像です)
営利目的ではないので、家賃は当時の相場の半分ほどという格安物件。
金持ちケンカせずって本当ですね!(例えが変)
そういった、一応の知識階級でも、地の果て・極東地方に関する知識なんてこんなもの。
イギリスでは、それで全く支障がないのです。
日本人がイヌイットのことなど
「氷の家に住んで、犬ぞりに乗って、生肉食べてる人」
としか思ってなくても、何も不自由しないし、誰も変と思わないのと同じ。
だって、地の果てだもの。
太平洋が真ん中にある地図を使ってる国なんて、実は少数派。こっちが世界標準。
日本は、極東Far Eastである。
それをしみじみ自覚しただけでも、語学研修の甲斐があったわ~なんて思ったものでした。
その後も大家さんご一家とは主にフェイスブックを介して交流が続いていて、2度ほど遊びに行きました。
実は、2020年の春にまた行く約束だったのが、コロナで流れました。
コ~ロ~ナ~め~💢💢💢
早く収束してほしいです。
一家に1枚世界地図を。こちらは「日本が世界の中心じゃ!」版
- デビカ 地図 世界地図 いろいろ書ける消せる世界地図 073102
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お風呂で一度にお勉強。日本&世界&宇宙!!
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