慣用句>「語るに落ちる」の誤用にご注意ください
8:00の記事で解説しました
「語るに落ちる」は、
記事内でも書きました通り
「勝手に自分から落ちる(白状する、吐く)」
という意味です。
人間は往々にして他人に問い詰められると頑として白状しない(本音を言わない)が、自由に喋らせているとついつい余計なことまで喋りがちで、うっかり自分に不利な本音まで漏らしてしまうという意味です。
しかしこの言葉、めちゃくちゃ誤用されております。
誤用例❶「あんなことを言うなんて、あいつも語るに落ちたものだ」
これは落ちる=落ちぶれる と同じだと言う思い込みです。
「あんなことを言うなんて、あいつも落ちぶれたものだ」
と言いたいわけです。
誤用例❷「あいつの話なんかしたくないね。語るに落ちる」
これは落ちる=価値がない と同じだと言う思い込みです。
「あいつの話なんかしたくないね。あいつにはもう語る価値もないよ」
と言いたいわけです。
若い方が描かれた漫画などで散見します。
さすがに商業誌では編集者や校正者のチェックが入りますから、あまり見かけないですが、ネットで自由に発表されているものではけっこう見ますね。
決めゼリフっぽくドヤ顔で描かれていたりすると、ますます「・・・😅」です。
画像はペットびよりから。
ああ、でも、全く違う慣用句ですが、有名出版社の商業誌の、しかも当時は大ヒットして結構な部数が売れた少女マンガでも
「彼女は才色兼美人❗️」
なんていう誤用が堂々と載っていて、
「この出版社・・・大丈夫か❓😓」と思ったこともありましたっけ。
正解は「才色兼備」。
才(才能)と色(美貌)を兼ね備えている、と言う意味です。
単に字を間違った「才色兼美」という言葉も「才色兼備」の検索上位に上がっているのをたった今見ましたので、注意しましょう。
慣用句や四文字熟語は耳コピや目コピだけで乱用せず、一度辞書サイトで調べてから使う方が良さそうです。
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