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マンガ書評>㉓「母は汚屋敷住人」:絶対掃除がしたくなる本❗️

ナンバリング’再公開です。

初公開:2022/4/6   15:00


データ

出版社 :実業之日本社

タイトル:母は汚屋敷(おやしき)住人

作者  :高嶋あがさ

出版年 :2015年

ジャンル:コミックエッセイ(実話もの)


本屋に行けばいろんな「お掃除how-to本」が並んでいますが、並の「お掃除のやり方」本では太刀打ちできない破壊力を秘めた快作です。


読めばたちまちお尻がモゾモゾして、掃除を始めたくなる即効性。


「汚部屋(おべや)」とか「汚屋敷(おやしき)」とかいうパワーワード、皆様も一度は耳にされたことがあるでしょう。



※汚部屋   :生活に支障が出るほど不潔な部屋。


※汚屋敷   :俗に言う「ゴミ屋敷」のこと。


※パワーワード:何やら強烈なインパクトがあって強く印象に残る言葉。


👇汚屋敷外観実例(Wikipediaより)

👇汚屋敷内部実例(ゴキブリ駆除東京より)


作者プロフィール

高嶋あがさ(たかしま・あがさ)


1980年生まれ、茨城県出身。 

片付けが異常に苦手な母親のもとに生まれる。 

母の住む家を片付けようと奮闘するエッセイ漫画『母は汚屋敷住人』(実業之日本社)や、母との関係を振り返る『母を片づけたい〜汚屋敷で育った私の自分育て直し〜』(竹書房)が話題に。


(介護サイト「tayorini」よりコピペ)


「汚部屋とは」と言うキーワードで画像検索すると、検索上位21以内にこの方の著書の画像が16点ヒットするというとんでもなさです。


👇一例👇
画像はダヴィンチより。

 


作者の実母は、片付けが苦手というより、物を捨てることを嫌悪する人間。


家族が片付けると激怒。
腐った物だろうがもう使えない物だろうが、捨てると激怒。


うん、「片付けが苦手」とはベクトルが違いますね。


娘である作者も、紆余曲折の末、母親は「ホーダー」であるという結論に達します。


ホーダー(和訳:溜め込み症患者)


ホーダーとは、過剰に物を集める・溜める行為(ホーディング)に喜び・安心を得る一方、捨てる行為に悲しみ・不安・罪悪感・後悔といった苦痛を感じる精神疾患。

それは他人から見るとゴミやガラクタに見える物でも同じ。

物に囲まれた空間を安全な避難場所と認識し、安心感や落ち着きを得る傾向がある。

どんなゴミでも本人にとっては意味があるため、ゴミを捨てるという考え自体を持たない。

結果、住居は汚部屋、ゴミ屋敷となる。


ホーダーの原因は未解明だが、遺伝的要因や幼少期の育ち方との関係が考えられている。

ホーダーが精神疾患と認められたのは2013年。

比較的新しいため明確な治療法がまだ存在しない。


片付けたいという気持ちはあるものの、多忙過ぎて掃除の時間が取れないとか、
うつ病が原因でその気力が湧かないとか、発達障害(空間認識能力が低い)が原因でやってもうまくできないとか、そういう次元ではもはやない。


「片付けられない人」ではなく「片付けたくない人」。


👇画像はスーモより。


冷蔵庫の中の食材は腐り放題で、その食材で料理を作って家族に出していたそうです。


あ〜下手なオカルトものより恐怖ですね。


作者は武蔵野美術大学(東京都)への進学を契機に実家(茨城県)を離れることができました。


しかし30代でまた実家に戻ってしまいます。
なんでや❓


東日本大震災で巻き起こった「家族の絆」ブームに流されてしまったのだそうです。


しかし母親は昔よりさらにパワーアップしていました。
一人暮らしになっていたためです。


作者が家を出た後、夫も逃げ(別居)、作者の弟も逃げ(高校から祖母の家に避難)、庭付き一戸建てがまるまる自分一人だけのスペースになったことで、


「物を一切捨てない快適な暮らし」

が更にのびのびと可能になっていたのです。

うぇ〜〜い。


アパートを退去して実家に戻ってしまった作者は、なんとか母親の目を盗んでゴミを捨てようとしますが、ネズミのフンだらけの靴を捨てても激怒される始末。


「こんな状態だったから」と証拠写真を見せたところで全く通じない。


その辺りを描いたのが、本書です。
もう背筋ゾワゾワ、腕は鳥肌ものです。


しかし、読むと必ず❗️絶対❗️自宅を掃除したくなる。
凡百の「お掃除指南本」のウン十倍はモチベーション喚起効果があります。


喚起したい❗️と思われた方はどうぞ。

母は汚屋敷住人
母は汚屋敷住人
実業之日本社
Digital Ebook Purchas



出版社を変えて出された続編「母を片付けたい」は、また別記事でご紹介します。