HSS型HSP🌏Millieの脳内世界

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今日は何の日>4月8日:花祭り❸神性ではなく思想家・哲学者としてのゴータマ・シッダルタ

昨日の花祭り(釈尊のお誕生日)
テーマに今朝こういう記事を書いたところ


ゴンゴロ様よりこういうコメントをいただきました。

おお。
ちょうど続きに書こうかと思っていた所をピンポイントで。


ありがとうございます。


そうなんです。
ついでに言うと、ゴータマ・シッダルタは天国とか地獄とかについても語っていません。


ブッダの言葉と言われるものは多々伝わっていますが、全てがただ一つに集約されます。
「よりよく生きなさい」
ほぼそれだけなんです。


優れた思想家、あるいは哲学者の言葉です。


輪廻からの解放とは❓


よく、シッダルタの解脱は「輪廻からの解放」であると言われます。


これが子供の頃の私には、よくわからないポイントでした。
今の日本人の若者のほとんども、わからないのではないかと思います。


現代日本において、マンガ・アニメ・ライトノベルの一大ジャンルを形成している
「異世界転生モノ」と呼ばれるものがあります。


平凡、もしくは平凡以下な僕(私)が不慮の事故で死んでしまい、異世界(パラレルワールドのようなもの)に転生し(生まれ変わり)そこでは優れた能力を発揮して大活躍する。


…というのがテンプレート(定型様式)です。


このように「死んでも生まれ変われる」「生まれ変わった私の方が今より優秀で大活躍」
「一発大逆転」というのは、ちょっといいことのように思えませんか❓


しかしながら、シッダルタはそう考えませんでした。


それには当時のインド・ネパールの世相を考えなければなりません。


輪廻転生とカースト制度


インドのカースト制度についてはみなさんご存知だと思います。
ヒエラルキー制度。

インドでは1950年に憲法でこれを禁じましたが、70年たった今も残っています。
ネパールにも残っています。

人間は生まれながらに身分が固定されていて、個人の能力や努力などでは変えられません。

昔は、どのカーストに生まれるかで職業も厳しく固定されていました。
どんなに優れた素質を持つ子供が生まれても、その職業にしかつけないのです。

トイレ掃除人のカーストに生まれたら、トイレ掃除人以外にはなれません。
結婚も同じトイレ掃除人カースト同士しかできません。
生まれてくる子供も全員トイレ掃除人にしかなれません。

そして、その運命は己の過去生の結果であるというのです。

下層カーストに生まれたのは前世の自分が悪かったから。
因果応報だから、恨むなら(前世の)自分を恨みなさい。
世の中の仕組みを恨むのは、罪深い大間違いです。
そんな考えでいれば、来世はもっと下のカーストに転生してしまいますよ。
おしまい。

逆に上位カーストに生まれた人は前世で善い行いをした結果です。
なので生まれながらに尊ばれ、崇められ、豊かな暮らしができるのは当たり前。

羨ましければ、善い行いをすることです。
今世の貧苦に文句を言わず(ここポイント)ひたすら来世でのランクアップチャンスに賭けましょう。

シッダルタはこれを愚かな考えだと思ったのだと、大人になった私は気付きました。

そんな考えから抜け出して
「一度きりの人生だから、全力で精一杯生きるのだ」
と気づくのが「悟り」であり「輪廻からの解脱」なのだろうと。

天上天下 唯吾獨尊 今茲而往 生分已盡

ここで、❶でも引用したシッダルタの言葉をしつこくもう一度引っ張り出します。


いやあ、私は多数の「釈迦のお言葉」の中でもこれが一番好きなので。

天上天下 唯吾獨尊 今茲而往 生分已盡


私は今ここに生まれ、再び生きることなき故に尊し。

インドの仏教徒


しかしシッダルタのこの考えはインド・ネパール地域では当然の如く受け入れられませんでした。

特に上位カースト(富裕層)にとっては非常に不都合な考えだったようです。


現在、インドで人口に占める仏教徒の割合はわずか0.8%。



正論=受け入れられる考え
ではないということがよーくわかります。