心理学>拡張自我❶運動選手が一見邪魔そうなアクセサリーを付ける心理・前編
自我とは生物の内面、裸の自分自身です。
昔は人間以外の生物には自我はないと言われていました。
しかしペットを飼ってらっしゃる方はそうは思えないでしょう。
現在では、自分と他者の区別ができる動物には自我があると考えるのが一般的です。
しかし人類は、服を着て物を所有するようになったその時から、自分の持ち物すらも自分の一部と考えるようになりました。
特に意識して考えなくとも、深層意識がそう認識しているのです。
これを心理学では拡張自我と呼びます。
内面にあるべき自我が外面まで拡張されているからです。
ブランド物や宝飾品や高級時計や高級車🚗が好まれるのはこのためです。
高級時計⌚️も宝石💎もブランドバッグも👜外車🚗も、拡張自我(身につけている私の一部)であると認識されるのです。
拡張自我はモノだけではありません。
生家の財力、親の社会的地位、自分の学歴、勤務先の知名度、そこでの肩書、功績、受賞歴。
結婚したら配偶者の容姿、実家の血筋。
子供が生まれたらその子の成績等までが全て拡張自我です。
豊臣秀吉は、より立派な名前を欲しがり、オンリーワンの創作姓「豊臣」を時の天皇から賜るまで何度も何度も改名を繰り返しています。
日吉丸 (幼名:これは元服時に変えるのが当時は常識だった)
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木下藤吉郎(木下は妻・寧々の姓という説あり)
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木下秀吉
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羽柴秀吉 (自分より格上の武将二人から一文字ずつもらった)
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平秀吉 (たいらのひでよし:平とは平家の血筋を意味する貴族姓)
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藤原秀吉 (藤原鎌足を祖とする貴族姓)
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豊臣秀吉 (時の天皇から下賜された完全オリジナル創作姓)
彼にとっては、姓名は非常に重要な拡張自我の一部だったのでしょう。
我が子に、他人が読めないほどに個性的な名前(キラキラネーム)を付ける一部の親御さんの心理も似たものかもしれません。
また豊臣秀吉は女性の好みも徹底していて「高貴な血筋の」姫君にしか興味を示さなかったと言われています。
若くして(出世前に)結婚した寧々さんも、当時は秀吉よりずっと地位が高い人の娘でした。
一方、例えばスティーブ・ジョブズは服飾に執着がなく、同じ服を何枚も持つことで有名です。
彼の変人エピソードのひとつように語られます。
しかし、と私は考えます。
彼はアップルの功績だけでも常人には及びもつかない名声=拡張自我を得ています。
それ故に、有形の拡張自我の必要性を全く感じていない可能性もあるのではということです。
さて、スポーツ選手の中には、一見邪魔そうに見えるアクセサリーを付けたままプレイする人が一定数います。
例えば太い金鎖など、ない方が記録が0.1秒上がるのではと言いたくなる人です。
ネットを見ると「お守りアクセサリー」などと言われているようですね。
「アスリートアクセサリー」と銘打って市販されているものもありました。
長くなってきたので、一旦続きます。
続きは明日❗️
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