神社/仏閣/教会>神社>狛犬>語らせてください!
みなさん、おはようございます。
ところでみなさんは狛犬をご存じですか?
そうです。神社の入り口にいる、あの守護獣さんですね。
筋肉ムッキムキでいかにもガーディアンといったたたずまいの方から、
4コマ漫画から抜け出してきた蛭子能収さんのような方まで、造形は千差万別です。
築地本願寺はムッキムキの上に羽まで生えてらっしゃる武闘派。
悪い奴は即刻Go to Hell にバイバイキ~ン※されそうです。
※注)築地本願寺は浄土真宗の東の総本山です。(西の総本山は京都にあり)
浄土真宗は教義的に地獄の観念を否定しています。
悪い奴も亡くなってしまえば平等に仏様。極楽浄土に行くという考えなので安心してね。
ちなみにMillieの実家は一応浄土真宗です。九州は浄土真宗が最多数派なんですよ。
県にもよるけど20~30%。東京ではたった10%だそうですね。
浄土真宗最強地域は北陸で、40%前後です。
八王子熊野神社にいらっしゃる、蛭子能収さんに激似の味わい深いお方。
さてこの狛犬、今現在一番よく見かける多数派がこのようなペアです。
- 左右は同じ種族の神獣に見える。
- 向かって右は口を開けた「阿(あ)」、手には宝珠を持っている。
- 向かって左は口を閉じた「吽(うん)」、手には幼獣(我が子)を持っている。
お子さんは1体だったり2体だったりしますが、3体以上はほとんど見ませんので、多産系種族ではないようです。
この場合、口を開けて吠えている方がオス、子どもといる方がメスであると言われます。
その一方で、少数派ですが下のようなペアもいます。
- 左右は違う種族の神獣に見える。
- 向かって右は口を開けた「阿(あ)」
- 向かって左は口を閉じた「吽(うん)」、頭頂部に角を持つ一角獣。
滋賀県栗東市の大宝神社の狛犬。鎌倉時代作。栗東民族歴史博物館収蔵。
滋賀県指定文化財。
木製の胴体にはまったガラス製の目玉に、生きているかのような生気がみなぎる逸品。
実はこちらの方が古い形です。
この場合、右の無角獣は「獅子」、左の一角獣は「狛犬」と呼ぶのが正式です。
もっと古く奈良時代は左右両方獅子だったそうです。
これは狛犬の起源が古代オリエントにまで遡り、強さの象徴のライオン像が神殿に置かれたのが、シルクロードを通じて日本に伝播したためと言われます。
同じ滋賀県栗東市大宝神社の獅子像。
同じく鎌倉時代作ですが、奈良時代風を再現しています。
京都国立博物館収蔵、国指定重要文化財の逸品です。
あれ?これは一番上の、現在一番ポピュラーな「狛犬」と見た目が似てない?
そうなんです。
無角の獅子2体
☟
無角の獅子と有角の狛犬1体ずつ
☟
無角の狛犬2体
- 角がなくなって、一見すると獅子2体に見える
- 性別が分かれて子どもができた
というふうに変遷しているんですね。
普段は素通りしがちな狛犬も、よく観ると面白いんですよ。
今度神社に参拝される折にはぜひ!狛犬にも注目してくださいね。
この記事のはじめにMillieの実家は浄土真宗と書きましたが、私と夫は個人的には無宗教です。
信じてはいませんが、人間の精神文化の象徴として敬意を払っており、ひとさまの信仰心も尊重しております。
最後に。今朝の記事で私が「仔鴨の守護神」に空目したのは、最後にご紹介した重文の獅子様の、右のおかたです。
今一度お見比べ下さい。
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