ショート/ロングスリーパーは遺伝子で決まる+そっくりさんクイズ
ショートスリーパー/ロングスリーパーという言葉を聞いたことがありますか❓
生物種によって決まっている必要睡眠時間
キリン : 2時間
馬 : 3時間
ゾウ : 4時間
ブタ : 8時間
イルカ :10時間
ネズミ :12時間
猫・虎 :16時間
ナマケモノ:20時間
コアラ :22時間
👆ざっくりです。諸説(±1~2時間)あります。
ただしコアラの22時間だけは定説。
1日2時間しか起きてないのにちゃんと繁殖して子育てするとは、偉いものです。
ヒト(ホモサピエンス)の必要睡眠時間
1日8時間前後と言われています。
しかし時としてそんなに寝れない(目が覚める)人と、それでは足りない(まだ眠い)人がいます。
日本では「寝る間も惜しんで働く」が美徳とされてきました。
ショートスリーパーは絶賛され、ロングスリーパーは「怠け者」「病気」呼ばわりされる傾向が強くありました。
そのためショートスリーパーでもないのに無理して睡眠時間を削り、健康を害した人もいたのではと思われます。
睡眠不足の弊害(健康被害)が認知され始めてからは偏見はやや弱まってきたものの、今でも睡眠時間に関するアンケートを取ると「日本人は実際より短く答えがち」な傾向があるということです。
ショートスリーパー(体質的短時間睡眠者)・敬称略
<定義>
6時間未満(8時間-2時間以下)の睡眠で足りる人。
<歴史上の有名人>
- ナポレオン(3~4時間)
- エジソン(3~4時間)
- モーツァルト(5時間)
<日本人>
- 明石家さんま(3時間)
- 日野原重明(4時間)
日野原重明さん(医学博士/1911年~2017)は105歳で亡くなった聖路加国際病院名誉院長です。
100歳を過ぎても現役で医師業務に就かれていたことで有名です。
「睡眠を削ると健康に悪い・寿命に影響する」は体質的短時間睡眠者には該当しないことを証明されました。
ロングスリーパー(体質的長時間睡眠者)・敬称略
<定義>
10時間以上(8時間+2時間以上)の睡眠でないと足りない人。
<歴史上の有名人>
- アインシュタイン(10時間)
<外国人>
- ミハイル・シューマッハ(12時間)
- タイガー・ウッズ(10時間)
<日本人>
- 小柴昌俊(11時間)
小柴昌俊さん(物理学博士/天文学博士/1926~2020)は2002年のノーベル物理学賞受賞者です。
一昨年94歳で亡くなられましたが、20時就寝、7時起床(11時間睡眠)を毎日きっちり守られていたそうです。
ロングスリーパーでも業績を残す人はちゃんと残している。
つまり「怠け者」は不当評価だとわかります。
むしろ14時間(アインシュタイン)や13時間(小柴博士)しか覚醒していないのにノーベル賞が取れるほどの地頭の良さ。
もしくは学習効率に優れた素晴らしい脳とも言えます。
ショートスリーパー遺伝子
短時間睡眠者については、近年いくつかの「ショートスリーパー遺伝子」が見つかっています。
有名なものではDEC2(デックツー)、割と最近発見されたものではDAT1(ダットワン)と呼ばれる遺伝子など複数あります。
DEC1とDEC2は時計遺伝子(動物の概日リズム調節を司る分子時計機構)と呼ばれます。
DEC2はアミノ酸が482個でできたタンパク質です。
その中の385番目のアミノ酸が突然変異を起こすと、短眠型変異遺伝子になるそうです。
動物実験では変異DEC2遺伝子を組み込まれた実験動物(おなじみのマウスとショウジョウバエ)はどちらも一日の睡眠時間が2時間以上減り、活動時間が延びたそうです。
DATはドーパミン輸送体遺伝子と呼ばれます。
ドーパミンは細胞の生理機能を調節する伝達物質です。
DAT1はその中のひとつです。
体質以外の睡眠不足と多眠には要注意
以上でわかることは、睡眠時間が平均と大きく違っても問題ない人は既に遺伝子レベルで決まっているということです。
つまりは生まれてから今まで一貫して短時間or長時間睡眠の傾向があったはずです。
努力や生活習慣改善などでなれる(慣れる)ものでは決してありません。
なので急に睡眠時間が短くなったり、あるいは長くなったりし始めた方は、なんらかの病気の可能性が高いです。
病院に行きましょう。
最後にそっくりさんクイズ
余談ですが、小柴昌俊博士と加藤一二三さん(元棋士)って似てますよね。
さて、下の写真はどちらが小柴さんでどちらが加藤さんでしょうか❓
ふるってご回答ください。
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