マンガ書評>㊲「見るからに怪しい二人」<後編>:あるある!
ナンバリング&再7:00。
初公開:2023/02/06 17:00
こちらが<前編>です。
このマンガが他のギャップ萌えマンガと違うところは、ギャップがあるのが主役だけではないことです。
普通のギャップ萌えマンガでは主役のギャップを引き立たせるために、脇役はだいたい見たまんまの人を配するのがお約束です。
ところがこのマンガでは、脇役どころか端役にまでギャップ萌えスパイスを聞かせているんです。
①可愛いうさぎのミミリン(「うさぎカフェもふもふ」にいる)が実はけっこう硬派だったり。
この記事の画像は私の蔵書をスマホカメラで撮りました。
硬派な言葉遣いはミミリン君の心の声です。
②可愛いシーズーの名前が「スナイパー」だったり。
スナイパー君(嬢?)の心の声はありません。残念。
③ご町内のオバさんたちが皆、とんでもないキラキラネーム揃いだったり。
④美人キャスターはニュースを読みながら間食しまくりだったり。
ローカル局?と思われるニュース番組の知的美人キャスターは、自分が喋ってない時は(サブウインドウに画像が出てるのもお構いなしで)せんべい食べたり何か飲んだり。
アメリカなんか目じゃないフリーダム司会っぷり。
番組キャスター☟
⑤他にも一見普通で清楚な感じの女性キャラクターズの心の声や口に出す声が、微妙に本音炸裂してたり(でも、けっこうあるある)。
作者の鬼澤馬勇(おにざわまよ)氏は性別を公開していませんが、たぶん女性だと思います。
だって男性作者の場合は多少なりとも女性に幻想を持っているから、こういう、女性から見ると「あー、あるある」な本音ってなかなか発想が出て来ないみたいだから。
せんべいに関しては、あるあるではないけど・やっちゃいけないけど・やらないけど・もしやるとしたら共感できる範囲、みたいな。
たぶん男性に発想させたら「自分が喋ってない間に化粧直しをする」とかになりそうな気がします。
せんべい食べるには行かないんじゃないかなと思うんです。
女性に幻想ではなく嫌悪感を持っている(ミソジニー/女性嫌い)の人が描くと、今度は逆に「女の本性を力の限り想像した描写」が暴走して非現実的になる傾向があるから。
「ねーし。よっぽどの時ならともかく、日常的にそこまでねーし」
って感じに、あるあるからかけ離れ過ぎてしまう。
その辺の匙加減から、女性作者だと推測します。
鬼澤馬勇氏自画像。
ご本人Twitterより。
とりあえず面白いんで、2巻お待ちしてます。

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