利子やサービスポイントの意味と資金源と錯覚
この記事から緩く続いています。
銀行預金にはなぜ利息が付くのか
銀行に預金すれば利子が付くのはなぜでしょうか。
それは、銀行が預金者から集めた資金を運用して利益を出し、その利益のいくらかを出資者に返礼しているからです。
運用して利益を出すためには資金が必要。
資金を集めるためには餌…もとい、魅力が必要。
「一定期間預けてくれたら(=銀行に金を出資してくれたら)お礼を付けてお返しします。儲けさせてあげますから、どうか出資してください」
と頼んでいるのです。
普通預金のようにいつでも引き上げられてしまう資金よりも、定期預金のように一定期間は動かされない資金の方が運用する側とってはありがたいので、利息も多く出せると約束します。
当然、いろいろな理由で運用利益を出すのが難しくなれば利息は下がります。
また、近年「半年や1年定期預金の方が2年、3年定期預金より金利が良い」銀行がよくあります。
金利の仕組みを理解していない人は
「私は長く預けてあげると言ってるのに、どうして短期しか預けない人より金利が悪くなるの?長く預けてあげるという顧客を優遇しなさいよ!」
と不満に思うことが多いようです。
運用側としては、景気動向が読みにくく2年3年先が見通せない社会情勢から、慎重にならざるを得ない。
もしこの先さらに景気が悪くなり今よりも運用益を出しにくくなった場合を考えると、今と同じ利息を約束しておくのはリスクだから、低めに約束しておくのです。
「PAYPAY残高を移してくれるだけで、すぐにポイントを付けてそっくりお返しする」
という詐欺に引っかかる人は、そんな短期間の間に相手がどうやって利益を出すと考えているのでしょう?
相手が丸損をしてまで自分を儲けさせてくれる、慈善事業だと思うのでしょうか?
クレジットカードを作るとなぜポイントがもらえるのか
クレジットカード会社がよく行う「カードを作るだけでポイントプレゼント」というのもそうです。
クレジットカードを作ると、普通の人はそれを使いたくなる。
使うと、使った店からカード会社に利用手数料が支払われる。
その手数料利益の一部をカード作成者に還元しますと言っているのです。
しかし
「いくら以上の買い物をしてくれた人にはポイントでバックします」
と言うより
「カードを作るだけでポイントをタダで差しあげます」
と言う方が、良い印象を与えることができる(錯覚させることができる)ことに誰かが気付いた。
錯覚により顧客の気持ちはより大きくなり、財布の紐が緩みやすいことにも気付いた。
そのうえで
「加えて、最初の〇か月の間にいくら以上ご利用でさらにポイント上乗せ」
「リボ払いにすればさらにポイント上乗せ」
「キャッシングを利用すればさらにポイント上乗せ」
…と次々に畳みかけた方が、顧客は乗ってきやすいことにも気付いた。
キャッシングやリボ払いの金利をご存じですか?
カードを作ってくれたら…でもらえるポイントの出どころは、ショップが払う手数料。
つまり他人の金ですからそっちは確かに丸儲けでしょう。
ですが、リボ払いやキャッシング利用でもらえるポイントの出どころは自分自身です。
なんのことはない、高額の手数料を払わされているのに「ポイントもらえたー」と錯覚しているだけです。
「自分の脚を食べるタコ」みたいなものです。
このように、プレゼントポイントが発生するには、必ず何らかの「ポイントのモト」が必要です。
無からポイントは生まれません。
では、マイナポイントは?
これを考えたので私は数か月前吹き荒れた
「タダでもらえる20,000ポイントをもらわない奴って、バカじゃね?www」
風潮を拒否しました。
「タダより高い物はない」の本当の意味
「タダの物などこの世にはない。タダを謳っているものはタダを装っているだけ。巧妙なカラクリで隠している分、実は有料の物より高い場合が多い」
という意味です。
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