ムーミンの彼女の英語名はスノークメイデン(スノークの乙女)
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主人公ムーミンンの彼女を「ノンノン」と呼ぶのは日本限定。
1969年に日本でアニメ化する際に
「『スノークのお嬢さん』では日本の子供達にはちんぷんかんだ」
「親しんでもらえない」
ということで付けられた、いわば日本名です。
制作関係者の夫人の愛称「ノンちゃん」から取られたというのが定説です。
しかし原作者トーベ・ヤンソン女史(スウェーデン系フィンランド人・1914~ 2001年)は
「ノンノンではフランス語の『NON NON』(英語では『NO NO』)のようで、否定的な響きです」
と不満を表明。
ヤンソン女史はこの他にも「ムーミンの世界観とアニメの世界観とのギャップや誤解」を色々と指摘しました。
「改めてほしい」という要望だったようです。
しかし日本側は続く1972年版でも「ノンノン」を使い続けます。
ノンノン問題だけではもちろんありませんが、色々あってこの日本の1969年版アニメ(65話)と1972年版アニメ(52話)は、ヤンソン女史から
「公開は日本国内に限る(海外には売らないで)」
という注文が付けられてしまうに至ります。
そのため1990年の再アニメ化「楽しいムーミン一家」では、ノンノンではなくフローレンという名前に変えられました。
ドイツ語のフラウ(お嬢さん)から取ったそうです。
何でドイツ語やねん。
それはノルウェイ語やスウェーデン語の「お嬢さん」や「乙女」は、日本語にアレンジしにくい語感だからでしょう。
●お嬢さん:ノルウェイ語「ダム」/スウェーデン語「ダム」
日本人には黒部ダムに代表される「川の流れをせき止めて水を貯めるための構造物」しか連想できないから不適格。
●乙女:ノルウェイ語「ジョンフル」/スウェーデン語「ヨンフル」
ジョンとかヨンだと日本人には男性名に聞こえる。
英語ではスノークメイデン(スノークの乙女)と呼ばれることが多いようです。
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