春の花>沈丁花:春の到来を告げる強烈な芳香
ジンチョウゲ(沈丁花)。
芳香を放つ可憐な花です。
中国原産です。
室町時代にはすでに日本に入っていたといいます。
花の色によって3品種あります。
一番よく見かけるのが下の写真のもの。
花の内側が白く外側が薄紅色の「ウスイロジンチョウゲ(薄色沈丁花)です。
実はイチョウの木などと同じく雌雄異株だそうですが、なぜか日本にはほとんど雄株しか入っていないそうです。
雌株がないため実がなっているのを見ることはほとんどありません。
ただし沈丁花の実は有毒だそうです。
もしかして、そのために雄株ばかりが栽培されたのでしょうか❓
沈丁花の香気を作る成分は、確認されているだけでも120種類以上もあるそうです。
主成分はリナロールで、甘い香りの元になります。
甘さの中に混じるほのかにグリーン系の香りはシス-3-ヘキサノール。
そこにバラの香気の主成分であるシトロネロールやネロールが混じることで、沈丁花独特の強烈な芳香が作られます。
沈丁花の精油は採油しても成分が変化しやすいため、天然香料は採油されていないとのことです。
そのため市販されている「沈丁花の香水」は、上記の香気成分の人工香料を配合して作られているそうです。
というわけで、この季節は街角で天然の沈丁花の香りを楽しみましょう。
香り成分についての記述は、日本デオドール株式会社HPの中野「香り空間演出ブログ」
を参照させていただきました。
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