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経験談>いち浄土真宗宗徒として宗教を考える・後編




前編と中編はこちらです。





読者様のコメントから法名/戒を考える


中編まで公開したところで、ムラゴンブロガーのまろママ様からコメントをいただきました。


まろママ様はご実家が神道、ご主人(まろかん様)のご実家が曹洞宗。
しかしお舅様が亡くなられた後、お姑様が浄土真宗に改宗されたそうです。


そのためまろかん様がお姑様のご葬儀を浄土真宗で行ったところ、お姉さま方から
「戒名が短い」等の苦情が出た、とのことでした。


はい、浄土真宗の法名(多宗派でいうところの戒名)は短いです。


何せ浄土真宗の開祖である親鸞上人の法名ですら「釋親鸞(しゃくしんらん)」です。


法名の構成は「釋(しゃく)+法名(2文字)」。
釋(しゃく)とは釈迦の一文字をいただいたもの。


短くてもお釈迦様から一文字をいただいているのだから、長々とデコったものよりも素晴らしい、とするのが浄土真宗です。


有名人のご法名を見てみましょう


<浄土真宗の法名例>


 西城秀樹氏:修音院釋秀樹(しゅうおんくいんしゃくひでき) 

※松本英人氏:秀徳院釋慈音(しゅうとくいんしゃくじおん) 


※XJAPANのHIDE氏のご本名です。


実は浄土真宗の法名にも一種類だけオプションがあります。
お布施をはずめば「院号」がいただけます。


〇〇院というものです。


〇〇院釋〇〇(6文字)がフルカスタム。
これ以上はありません。


他宗派には更に〇〇信士/居士などという士号があります。
信士より居士が上、大居士ならさらに上、等のランキングもあります。
しかし浄土真宗には士号は存在しません。


他宗派にはもっとオプションが存在します。


<多宗派の戒名例>


徳川家康 :東照大権現安国院殿徳蓮社崇誉道和大居士


安倍晋三氏:紫雲院殿政誉清浄晋寿大居士


徳川家康の戒名19文字は日本史上最長の戒名です。


没後406年破られていない記録です。
おそらくこれから先も破られないでしょう。


あまり長いので解説の便宜上文字に色を付けました。
青字部分が院号、緑字部分が士号。
戒名本体は赤文字部分です。


安倍晋三氏の戒名13文字も、一般人としては異例の長さで、驚きを持って報道されました。
特に院号の「印殿」は現代では珍しいです。


いただくためには相当のお布施が必要です。
安倍氏の場合は1千万は下らないだろうという噂です。


死んだ後までランク付けされたくない


この方式に慣れている方から見ると、浄土真宗式の
「法名は3文字か6文字。それ以上は無し」
というシンプルな法名は「物足りない」「故人を粗末にしている」「故人がかわいそう」と言われがち。


実は浄土真宗あるあるです。


色々な意見があるでしょうし、他宗派を否定するつもりもありません。


ただ、私は「死んだ後までランク付けされるなんてまっぴらごめん」と思う人間です。


なので浄土真宗式の考え方は合理的だし平等だと感じます。


神道の諡(おくりな)もシンプルです


浄土真宗の法名を「粗末だ」と嫌う方も、神道の諡(おくりな)については特に何も言わないというのもあるあるです。


神道式で葬儀を行う家が少ないため、知られていないのかもしれません。


神道の諡(おくりな)は諡号(しごう)/霊号(れいごう)とも呼ばれます。


諡は年齢と性別によって決まっていて、生前の名前の後ろにそれを付け、最後に命(みこと)を加えるだけ。


本来は7段階の年齢区分がありますが、近年はシンプルに未成年/成人と男/女だけの4通りのみで表す傾向にあります。


橙字部分が諡(おくりな)+命(みこと)です。

例❹逝去時未成年の山田太郎さん:山田太郎彦命(ひこのみこと)

  逝去時未成年の佐藤花子さん:佐藤花子姫命(ひめのみこと)


例❺逝去時成人の山田太郎さん :山田太郎大人命(うしのみこと)

  逝去時成人の佐藤花子さん :佐藤花子刀自命(とじのみこと)


いずれにせよ法則が決まっており、神主さんに頼んでつけてもらう必要がないので料金が発生しません。



天皇陛下の諡号(間違いには厳重注意)


ちなみに天皇陛下の諡号は元号が用いられます。


つまり明治天皇/大正天皇/昭和天皇が諡号です。


時々、上皇陛下を「平成天皇」今上陛下を「令和天皇」などと言う人がいますが、とんでもないですね。


ご生前に使ってはいけません。




今回はいったんこれで終わりにします。


浄土真宗はお墓やお盆に対する考えも独特で、書きたいことはまだありますが、続け過ぎると読者様があきるので。


そのうちまた書くかしれません。