ペットとしては珍しくないのに野生種は絶滅寸前①ウーパールーパー
日本では「ウーパールーパー」と呼ばれる、ちょっとキモかわいいこの生き物。
正式名称はトラフサンショウウオ科のメキシコサンショウウオ (Ambystoma mexicanum)です。
画像は神畑養魚より。
※神畑養魚
兵庫県姫路市白銀町に本社を置く観賞魚を中心とした生物の卸会社。
観賞魚の卸売では日本国内トップシェア企業。
トラフサンショウウオ科はネオテニー(neoteny/幼形成熟)を起こしやすいことで知られています。
サンショウウオは両生類です。
そのため幼生時はえら呼吸、成熟すると肺呼吸、という完全変態を行って大人になります。
ところが、トラフサンショウウオ科では生育環境によってはえら呼吸のまま(幼生時の形態を残したまま)成熟してしまう個体がしばしば出ます。
つまりえら呼吸のまま交尾をして卵を産むのです。
孵化したての幼生の画像は京都新聞より。
このトラフサンショウウオ科の幼形成熟個体をアホロートルと呼びます。
その中でも特に、メキシコサンショウウオのアホロートルを人為的に固定(幼生成熟になるものばかりが生まれるように品種改良した)ものを日本では「ウーパールーパー」と称するのです。
というか実はこれ、登録商標なんです。
1980年代の珍獣ブームの時に、日清食品のカップ焼きそば「日清焼そばU.F.O.」のCMキャラとしてこの珍獣を売り出そうとして録商標登が取得されたたのです。
日本ではペット用同士を繁殖させて需要に見合う供給がなされています。
珍獣ブームがとうに去った現在でも熱帯魚ショップで1匹500円~ほどの値段で売られていて、さほど珍しくも高価でもありません。
しかし、原産地メキシコではなんと野生種は絶滅寸前のレッドデータアニマルなのです。
同じような境遇のペットにハムスターがいます。
②ハムスターに続きます。
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