HSS型HSP🌏Millieの脳内世界

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It is getting hotter.
Be careful not to eat too much cold food.
This year's ducklings will hatch soon.
How many ducklings will we see ?

映画評>「ザリガニの鳴くところ」原題:Where the Crawdads Sing


昨年11月公開の映画ですが、もうAmazonプライムの会員無料に上がっていました。
サイクルが早すぎませんか。
びっくりです。


少々長くなりますが、あらすじ


1953年アメリカ。


ノースカロライナ州の湿地帯のほとりに住むクラーク一家。


物語の中では湿地としか呼ばれませんがが、ディズマル湿地をモデルにしていると言われています。


小さな田舎の村バークリー・コーヴァ(架空の地名)の中心部からほんの数キロしか離れていませんが、そこに住むのはこの家族だけです。
父母と長女、次女、長男、三女の6人家族です。


父親は家族にしばしば暴力をふるいます。
母親は子どもたちを置いてひとりで家を逃げ出し、次いで中学生くらいの姉二人と、どう見ても小学校高学年くらいの兄も家から逃げ出します。


いや、小学生が家出してどこへ行くのか?行く所があるならなぜ末っ子の妹(本作の主人公カイア・クラーク/6歳くらい)を残していくのか?


いくら何でも不自然ではないのか??


父の暴力に怯えながら父と二人暮らしを余儀なくされる年端もいかない末娘。
父は当然娘の面倒など見ません。
空腹を訴えて黒人夫婦の営むグローサリー店に買い物に行っても、父が優先的に買うのは食品よりもまず、酒。


ああ、アルコール依存症のDV男か。
キツイ。


しかし何と、この一家離散の原因を作った父までもが幼い末娘を残して蒸発してしまいます。


いくら自由の国アメリカと言えど自由過ぎませんか?
警察や児童福祉局は何をしてるんでしょうか?


今では子どもを30分一人で留守番させただけで警察がすっ飛んでくると言われるアメリカですが、1950年代は子どもの一人暮らしが放置されていたんでしょうか?


カイアは一日だけ、裸足のまま小学校に行きますが、お約束通り虐められて逃げ帰り、二度と行かなくなります。


が、教育委員会が不登校児童の家を訪ねて来ることもありません。


カイヤはボートを乗りこなして湿地で貝を採っては例の黒人夫婦の営むグローサリー店に持ち込み、他の食料(主にトウモロコシ粉のようなもの)に交換してもらって生き延びます。


魚などはおそらく湿地で採ってるんでしょうが、野菜果物類を食べているシーンが一度も出てこないのだが、栄養価は大丈夫なのかこの娘?


そんなこんなであっという間に10年くらいが経ちます。




カイアが高校生くらいの年齢になって、ようやく町の福祉局が調査に訪れてグループホームに入れと言って来ますが、カイアは拒否。


うん、福祉局さんね、それ彼女が小学生のうちにやるべきことだから。


そういうお年頃なものだから、カイアは兄の同級生だった青年・テイトと恋人同士になります。


テイトに読み書きを教わるとすぐに図書館の本を何でも読めるようになるあたり、カイアは生まれつき相当IQが高かったのでしょう。


しかしテイトは大学進学のために地元を離れていき、二人は自然消滅します。


次にカイアに物珍し気に近づいてきたのは地元の金持ちの息子・チェイス。


最初から下心全開のチェイスは言葉巧みにカイアをモノにします。
しかし実は二股男で、他に婚約者がいました。


それがバレてカイアに別れ話を切り出されると躊躇なく暴力をふるう、カイアの父親に負けず劣らずのDVカス男。


カイアが逃げると、チェイスはカイアの留守宅に上がり込んで家の中をめちゃくちゃに壊していきます。


うん、だから、玄関に鍵くらいかけようよね。


まもなくチェイスの遺体が湿地の火の見櫓の下で発見されます。


死因は火の見櫓からの落下による頭部損傷。
証拠は何も残されておらず、事故か事件かは全く不明です。
しかしチェイスの母親は「湿地の娘が殺した」と主張します。


カイアにはアリバイがありました。


ちょうどその日はバスで何時間もかかる街に、出版社との面談に行っていたのです。
実はカイアには母親譲りの絵の才能もあり、出版社に湿地の生き物たちを書いた&描いたものを送り、採用されていました。


出版社の編集者もアリバイを証言します


カイアの不幸な生い立ちや現在の境遇に同情する老弁護士の活躍もあり、カイアは陪審員裁判で無罪を勝ち取ります。


湿地の生き物を研究する研究所に就職したテイトと結婚したカイア。
二人は子どもには恵まれませんでしたが仲睦まじく二人暮らしを続け、何十年も一緒に湿地を観察し続けます。


老いたカイアはある日ボートの上で、母親が帰って来る幻を見ます。
そしてテイトは、ボートの上で息絶えている妻を見つけたのでした。


カイアの遺品を整理するテイト。


そこには大いなるどんでん返しが残されていたのでした。


感想と評価


私の評価  🌟🌟🌟(星2.9/5点満点中)


世間の評判は良いようですが、上のあらすじの途中でもツッコミを入れてるように、ちょいちょい「いくら何でも不自然では?」という描写が挟み込まれるので、どうも作品世界に入り込み切れませんでした。


そしてラストのどんでん返しにはびっくりです。
よく何十年も夫に気付かせませんでした。