映画評>ピアノ演奏シーンが吹き替え無し⁉マジ!?:それだけが僕の世界(2018年韓国)
Amazonプライムビデオで「それだけが僕の世界」という韓国映画(2018年)を観ました。
⇩こちらはシネマトゥデイ公式チャンネルの予告編です。
主演はイ・ビョンホン(兄役)。
準主役がパク・ジョンミン(年の離れた弟役)です。
<あらすじ>
ジョハ(40歳)は、すっかり落ちぶれその日暮らしを送る元ボクサー。
子どもの頃に自分を置いて家を出て行った母と偶然再会した彼は、初めて弟・ジンテ(26歳・おそらく異父弟)の存在を知る。
無料の寝床と食事だけを目的に母・弟と暮らし始めるジョハ。
弟はASD(自閉スペクトラム)でサヴァン症候だった。
「子どもの俺を捨てた」と恨む母に、自分とは対照的に愛情豊かに育てられた弟に最初はいら立ちを隠せなかったジョハ。
しかしその屈託のない弟を介して、次第に家族として再生していく。
<サヴァン症候群>
発達障碍者の中で、ある特定の分野において定型発達車よりも高い能力を発揮する症状の総称。
一説には幼児自閉症の約10%にサヴァン症候群が見られるとされる。
「のだめカンタービレ」の野田恵も、
「耳が良く、一度聴いた曲は楽譜無しでも弾きこなしてしまう」
という、限りなくサヴァンを匂わせる設定で描かれていました。
ただし生活習慣が度を越してズボラなだけで、東京芸大音楽科(学科試験の難易度もそれなりに高い)に受かる学力はあることになってました。
一方この映画のジンテは「一度聴いた曲は楽譜無しでも弾ける」ところは同じですが、施設にも一人で通えません。
母に懇願されて兄が同行しても、バスの中で突然「トイレ」と言い出し、降りた場所にしゃがみこんで野〇〇をしてしまう、という風に描かれています。
だけどピアノは上手い。
そして性格は限りなく優しく、普通の人が皆持っているはずのココロの暗黒面が、ない。
そのため女子高生のガールフレンド(同じ建物に住む大家の娘。アイドルデビューを目指してるだけあって、可愛い)がいて、将来の結婚も匂わされ
「私がアイドルになれたら、養ってあげる」
とまで言われています。
40になっても彼女のいない兄にとっては、憤懣やるかたなし。
のだめも、初対面であの汚部屋を知られてるにもかかわらず、結局千秋先輩(千秋真一)と結婚しましたからね。
才能って強いなー。
で、ご本人主演を除くほとんどの音楽モノ映画と同じく、実写版「のだめカンタービレ」でも楽器演奏シーンはプロの演奏家による吹替え撮影です。
玉木宏が演じる千秋真一のピアノ演奏シーンは、ピアニストの清塚信也氏が吹替えてます。
この清塚信也氏は映画「神童」(主演:松山ケンイチ)でもピアノ演奏シーン吹替えを担当しています。
上野樹里が演じる野田恵のピアノ演奏シーン吹替えは、ピアニストの河野紘子でした。
最終章だけは更に格上の中国人ピアニスト、ラン・ラン(何と男性)が担当しました。
(吹替えの時は)事前にそのシーンで使用する音源を録音し、音源をスピーカーで流しながら、音が出ないように細工したピアノで上野樹里さんが演技。
その後に手元のみを撮っていました。
ピアノに服が映り込んでしまうので、演者と吹替は基本的に同じ衣装を着ます。
(河野紘子氏のXより転載)
なので本作のパク・ジョンミン演じるジョハ(弟)の演奏も吹替えだろうと思いながら観ていると…はて?
吹替え撮影だと、やたら後ろ姿(顔が見えない)や手元だけのアップ(顔が見えない)が多いものです。
ところが本作では、だいたい顔と手元が同時に映り込んでいます。
⇩だいたいこんな感じ。
画像はナタリーよりお借りしました。

そこでネットの口コミを調べると、なんと俳優(パク・ジョンミン氏)が実際に弾いているというではないですか。
えー!?
しかも「たった3か月の特訓でモノにした」と書かれているではないですか。
マジ???
いやあ、驚きました。
少し日にちを置いてもう一度観てみたいです。
評価:🌟🌟🌟🌟(4.1/5点満点中)


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