人間のアニメーターを保護しましょうポスターが生成AIという茶番
公正取引委員会から「人間のクリエイターを保護する」主旨の啓発ポスターを依頼された人間のイラストレーターが、「効率化のため」生成AIでイラストを制作しましたという脱力の記事です。
問題のポスター画像は上の記事よりお借りしました。

日本のアニメやイラストといった世界では欧米のそれに比べ
「人間のクリエイターが安く買い叩かれている」
ことは、ずいぶん前から問題視されていました。
諸悪の根源は手塚プロダクションというのが定説ですが、長くなるのでそこは割愛します。
買い叩きの手法は、20年前~10年前なら
「安いアジア(特に中国)の下請業者と競合させて、日本人クリエイターを脅かす」
現在なら
「安い生成AIと競合させて、人間のクリエイターを脅かす」
ところが、依頼を受けた人間は、自分で絵を描くことはせず「効率化のため」生成AIでチャチャッとパパッと作りました。
しかも、出来上がった絵のチェックもろくにしませんでした・・・?
生成AIの出力に特有の絵柄だとの声に加え、アニメ制作の現場のはずが照明スタッフが描かれている、アニメ制作スタッフが無線機(トランシーバー)を持っているなどといった違和感のある描写も挙げられ、「制作現場への理解が足りないのではないか」との指摘が出ていた。
(上の記事より抜粋)
こんな質の低いクリエイター(・・・なのか?)に当たった理由はズバリ、これでしょう。
公取委取引調査室の担当者によると、この広報資料は制作会社に委託したもので、実際に手がけたのは、その制作会社から再委託を受けた事業者に所属するイラストレーターだという。
(上の記事より抜粋)
「再委託を受けた事業者に所属するイラストレーター」
と書かれてますが、イラストレーターを正社員として常時雇用している孫請け(零細プロダクション)なんてありません。
つまり下請けが孫請けに出し、孫請けがフリーランスのイラストレーターに丸投げ。
当然それぞれが中抜きするから、イラストレーターに渡る報酬は雀の涙ほどに目減り。
この下請け、孫請け、ひ孫請け、更に立場の弱いフリーランス、というシステムが、そもそも「クリエイター搾取」の元凶です。
しかも下請けの選定は、入札ですよね(お役所あるある)。
下請け業者じたいが「入札で勝つために」相場より安く引き受けることが常態化しています。
そこから抜かれて抜かれて・・・では、イラストレーターにはホントにいくら支払われたんだか。
こんな安い仕事は生成AIでチャチャッと片付けちまえ、こちとら数でこなさなきゃ食べていけないんだよ、となったのではないかと想像してしまいます。
こういう悪しき構造を是正しましょうと訴える公正取引委員会が、またこの悪しきシステムを使っているという、メビウスの輪のような矛盾。
公正取引委員会が予算の100%をクリエイター報酬と定義し、そこそこ腕の立つイラストレーターなりマンガ家なりに直接仕事を依頼していれば、少なくとも
「アニメーターがトランシーバーを持っている」
等というバカな絵は生まれなかったでしょう。
公正取引委員会がまず率先してクリエイターを軽視していることが、図らずもバレてしまいました。

まあ、高名で報酬が高額なクリエイターでも、バカをやる人はやることは、昨年の江口寿史トレパク事件でも明らかになってしまいましたけど。
⇩昨年業界を震えさせた、江口寿史トレパク事件⇩
柏市が怒ったトレパクイラストはこちらです⇩

<トレパクとは>
著作権が存在する他者の著作物を、無断で(ここ重要)トレース(なぞり描き)して盗作する(パクる)行為のこと。
既存の写真をなぞるだけのトレパク、生成AIに丸投げ・・・。
クリエイター(創作者)の意味を考えさせられます。


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