キャラ印鑑>銀行印OK実印NGの理由
このクイズ記事の解説です。
銀行印
銀行印の役割は「口座持主と窓口来訪者が同一人物か否か」を確認するためだけのものなので、陰影に関する規定は特にありません。
なので絵入印鑑は日本の銀行ではどこでもOK。
噂によると文字がない絵だけの印鑑でも受付OKの銀行もあるとか。
残念ながら具体的な銀行名までは出てきませんでしたが、やってみたい方は絵だけの印鑑を作る前にまずお近くの銀行のカスタマーセンターにご確認ください。
また、日本のほとんど全ての銀行では屋号や雅号【芸名や筆名(ペンネーム)】での口座開設も可能です。
その屋号や雅号を記載した開業届を同時に提出する必要がありますが、手続すれば「マツコ・デラックス」「水道橋博士」「ハリウッドザコシショウ」等の名義でも口座を持つことができるというわけです。
実印
実印には姓名以外の文字や絵柄を入れてはいけない旨の規定があります。
住民基本台帳に記録または登録されている「氏名」もしくは「氏のみ」「名のみ」以外の文、職業、資格その他氏名以外の事項を表すもの(絵柄を含む)を入れてはいけないというものです。
なのでマツコ・デラックスさん(例)は、銀行印は「マツコ・デラックス」でOKでも実印は本名の「松井貴博」または「松井」もしくは「貴博」で作ることになります。
ただしネット上には「自分は絵入印鑑で実印登録できた」という書き込みがあるという噂もあります。
抜け道
例えば株式会社城山博文堂という大阪のはんこ屋さんが2014年から販売している「ニャン印」(下画像)には、注文ページにこういう解説があります。
この「ねこのはんこ・ニャン鑑」の場合、ごく控えめなデザインにすれば一見一般的な印鑑と殆ど変わりませんので「印鑑証明」を取れる可能性があると考えております。
※あくまで仮定の話で、実際に私が「印鑑証明」を取ったわけではありません。
必ず取れると保証は出来ませんので、あらかじめ対象となる自治体に確認されることをお奨めいたします。
(城山博文堂サイトより抜粋)
そして実際に複数の購入者から「実印登録できちゃいました」との報告があったそうです。
受け付けた市区町村の担当者があまり細かいチェックをしない性格の人だと「文字の一部」と認識しそうですね。
ただしもちろんレアケースです。
そのため城山博文堂さんは昨年2021年2月に「実印登録可能な『ニャン鑑極み』」を発売しました。
文字となる線の一部を曲げるなどして変形し、その部分が猫の輪郭に見えるようデザインいたします。
シルエットではなく、文字と同じ太さの線が変形した状態なので、違和感なく文字に溶け込み、線の流れで偶然猫のように見えると判断され、実印としての登録に問題点はないと考えられます。
(城山博文堂サイトより抜粋)
もうほとんど騙し絵。
今回は実際に社長さんが個人名(城山謙一)で印鑑登録に行き「特に何も問題にされることはなく、スムーズに登録することができました」というレポートまで載っていました。
ただしこれも知名度が上がると各市区町村役場の窓口に「ニャン鑑極みに注意せよ」といった通達が回る可能性もあります。
往々にしてこういうのはイタチごっこですから。
どうしても人と違う実印を登録したいという方は、万が一拒否られてもダメ元の心構えでお試しください。
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