今日は何の日>3月8日:忠犬ハチ公の命日
昨年は「エスカレーターの日」をご紹介しました。
今年はこちらをご紹介いたします。
忠犬ハチ公の命日
渋谷駅前の「忠犬ハチ公像」で今でも有名な秋田犬・ハチは1923(大正12)年11月に秋田県大館生まれ。
1935(昭和10)年3月8日に渋谷駅前の稲荷橋付近で、11歳4か月(人間換算約83歳)の生涯を閉じました。
稲荷橋は現在の渋谷警察署の向いを流れる渋谷川に架かる橋です。
渋谷駅大規模再開発で川岸に「渋谷ストリーム」が建ち、ストリームの大階段に面した広場が「稲荷橋広場」と命名され、イベント会場化されています。
昭和後期頃と思われる画像は東京都建設局よりお借りしました。
わずか1年で死別した飼主の上野博士(東京帝国大学農学部教授上野英三郎氏)をその後10年間待ち続け、博士を出迎えるために1日も欠かさず渋谷駅に通い続けたことで有名です。
日本で何度もドラマや映画化されたのみならず、2009年にはハリウッドでも映画化されました。
ハチの遺体は剥製にされ、今も東京上野の国立科学博物館に展示されています。
今現在ペットとして人気の「ムクムクタイプ」の秋田犬しか知らない人は「紀州犬?」と思ってしまうかもしれません。
このため「ハチは純潔の秋田犬じゃなくて何か混ざっていたのでは?」などという人もいます。
渋谷区観光協会が2018(平成30)年11月に公式キャラクターとして発表した「SHIBUYA・HACHI」は、毛色もそのムクムク感も、ハチの剥製とは大きく違います。
どちらかというと上でご紹介したハリウッド映画でハチを演じた犬にそっくり。
秋田犬は江戸時代からいた大館犬(おおだていぬ)が、明治以降日本入って来た大型洋犬(マスティフやグレートデンなど)とかけ合わされ、大型化されています。
そのためハチが生まれた頃には体つきや被毛が今ほど統一化されていなかったようです。
秋田県保存会などが努力して「秋田犬標準」を制定したのは、ハチが亡くなった後の1938(昭和13)年のことでした。
ハチは、父・大子内山号/母・胡麻号という血統記録が残る、純血の秋田犬です。
ハチの剥製は日本館2階北翼というあまり目立たない場所に展示されているため、博物館には入ったけど気付かなかったという人もいるかもしれません。
剥製に使用しない骨(遺骨)は、ハチが待ち続けた上野博士が眠る青山墓地に埋葬されています。
帰らない主人を待ち続け、毎日渋谷駅にたたずむハチ。
哀れんだ人達が駅前屋台で売られていた焼き鳥などを与えていたという話は有名です。
口の悪い犬嫌いの人の中には
「だからハチは上野博士を迎えに渋谷駅に通ったんじゃなくて、焼き鳥目当てだったんだ」
などとしたり顔で言う人がいます。
ただし、剥製にするために解剖されたハチの胃には、焼き鳥の櫛が何本か突き刺さっていたという話も伝わっています。
犬に焼き鳥を与えたい時は、塩もタレも付けない素焼きを注文したうえで、必ず串から外して与えてください。
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