ドラマレビュー>「家電侍」<前編>低予算ながら良作
<昨日はブログが重かったせいかアクセスが少なかったため、再公開します>
私はTVドラマをほとんど観ません。
夕食や入浴を終え就寝までのひととき、皆さまやうちの夫がTVドラマなどを観てくつろがれている時に、TVに背を向けてこのブログ記事をガーッと書き貯めては翌日以降にタイマーセットしている、エンドウミリエ(仮名)です。
そんな私がもしドラマを観るとしたら、Amazonプライムなどのオンデマンドで一気鑑賞ですね。
Amazonプライムに最近上がった「家電侍」という作品。
最初は正直「猫侍がヒットしたからって、二番煎じかいな」と思いました。
とりあえず観てみると・・・
とにかく低予算なのがビシビシ伝わってくる絵づら。
ほぼ長屋の一室と神社しか出てこない。
「舞台は江戸」と言ってるけど、たまに長屋以外(外の街並み)が写ると、建物の背景に山が迫ってますよ。
こんな江戸があるか。
・・・日光江戸村だよね、ここ。
間違いない。
☟江戸の街並のすぐ裏手に迫るうっそうとした山。
これが日光江戸村の特徴です。
「家電侍」に出てくる景色はまさにこれ。
画像はリトリップより。
だから「小汚くて狭くて、嫁の兄に『うちの厠よりみすぼらしい』と罵られる」という設定の貧乏長屋が、ちゃんと居間と寝室が分かれていて、そこそこ広く、畳も新しく、明るい。
今で言えば思春期直前の小学生くらいの男児がいるのに、ふすまや障子にもつぎ当てひとつない。
立付けも全く歪んでない。
例えて言えば「明神下の銭形平次親分の家」くらいの、町人の住まいとしては割とグレードの高い部類の長屋なんです。
そうね。
自前のセットなら汚せるけど、日光江戸村の建物を借りてたら勝手に汚せないもんね。
と思って、4話まで観たところでググってみたら、やっぱり日光江戸村で撮影したとありました。
オープニング背景に写るジオラマにもビンビン既視感を感じていたら、こちらも「江戸東京博物館に展示されているジオラマを接写しただけ」と書かれている。
・・・いいね。
「猫侍」みたいに殺陣(たて:刀を使った立ち回り)が出てくるでもなく、登場人物に二枚目はいない。
主人公に「美しい!美しい!!美しい!!!」と毎回(心の中で)大絶賛されまくる主人公の奥方も、大変感じの良い良妻賢母で、人類の全女性を美人と不美人に二分するとしたら確かに美人の方に入るでしょう。
それでも「大奥」の冨永愛クラスでは・・・ない。
え?比べるな?
。
。
失礼しました。
主人公の兼梨(かねなし)一家。
ね?貧乏長屋にしちゃ広すぎるし、壁もふすまも真っ白ピカピカでまぶしすぎっしょ!
畳にケバひとつ立ってないし。
そもそも畳に縁(へり)があるじゃん。
今でこそ畳にはヘリがあるのが当然で、ヘリが無い物はわざわざ琉球畳とか呼ばれてお洒落アイテム扱いですが、昔は畳のヘリも木綿か絹製だったためそれなりに高級品。
なので安い畳にはヘリがないのが当たり前だったのですよ。
主人公に言わせると「日本一美しい」奥方を演じるのは前田亜季さん。
画像は3点ともBS松竹東急より。
何でもこの作品、昨年春に開局した現時点で日本で一番新参者のTV局であるBS松竹東急が初めて製作したドラマらしいです。
しかも、スポンサーがいないんですって。
え?製作費はどこから出るの??
というわけで調べてみたそのへんの事情の話と、肝心の感想は中編/後編に続きます。
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