これらの記事の続きです。

TMS（反復経頭蓋磁気刺激法）

TMSは、磁気パルスを使って大脳皮質の標的領域（狙った部分だけという意味）を刺激する、非侵襲的（生体を傷つけないという意味）な治療方法です。
 
脳の特定部位を活性化させ、血流を増加させ、低下した機能を元に戻します。
「ニューロモデュレーション（神経調節法）」といいます。

1985年にイギリスでアンソニー・ベイカーが研究を開始し、1990年代に日本の上野照剛博士※が頭に当てる専用コイルを考案しました。

2008年にアメリカでFDA（米食品医薬局）が「薬物治療抵抗性うつ病」（薬の効きにくいタイプのうつ病）に対しての治療を認可しています。
日本では未認可です。

• 頭に当てたコイルに電流を流すことで、磁界が発生

• 急激な磁界変化に伴い「ファラデーの電磁誘導の法則※」による微弱電界が脳の中で発生

• その微弱電流が神経細胞に刺激を与える

という仕組みらしいです。

※上野照剛（うえの・しょうごう）
工学博士。東大名誉教授、元日本応用磁気学会会長、元日本生体磁気学会会長。
2010年国際生体電磁気学会d’Arsonval賞受賞

※ファラデーの電磁誘導の法則
高校化学で一度は習うアレ。
ファラデーが1833年に発見した電気分解に関する法則。

予想外にイケメンなマイケル・ファラデー先生（1791－1867・イギリス人）！
ほんのり加藤剛風味が漂ってます！！

     

Millieの人体実験、もとい実体験

専用の椅子（歯科医院の椅子のようなリクライニング椅子）に座り、左側のおでこあたり（左と決まっているらしい）に10分ほど電磁刺激を受けます。

日本では未認可のため、国内製造もまだされていません。アメリカ製、欧州製、オーストラリア製などになるようです。国内販売は帝人メディカルなどが行っているもよう。

断続的にピリピリする刺激を感じます。

「強めますか？弱めますか？」
と聞いてもらえるので、遠慮なく希望を言って納得のいく強さに調節してもらいましょう。

私的には嫌な刺激ではなかったので、2回目からは少し強めてもらいました。

この病院では

• 医師の診察と薬の処方だけは保険診療

• その他（TMS以外に各種メニューがある）は全て自費診療

という仕組みでした。

機械を操作するのは医師ではありません。

病院のウェブサイトによると臨床工学技士（ICUで生命維持管理装置などを操作できる、国家資格者）も１人在籍されていますが、操作する人は4人ほどいました。
話しぶりや挙動から、4人中3人は普通の看護師さんとお見受けしました。

でも電気じゃなくて磁気ですから、危険度はあまりないわけで、まあ別にいいです。

10回コースとか20回コース（一括先払い）だと1回あたりが少しお安くなる
と説明されましたが、私は疑り深いので（言い方！）
都度払いにしました。

1度目から効果を感じた（少しすっきりした）ので、さっそく2度目の予約もしました。
その時もう一度10回コースとか・・・を軽く勧められましたが、変えませんでした。

機械が複数ありましたし、1人10分なので流れはスムースです。
予約時間ぴったりに呼ばれ、無駄な待ち時間はありませんでした。

また、施術後の医師の診察（10分程度）は、時間がない等の理由で断ってもいいシステムのようでした。

私は、最初はなんとなく受けてました。
しかし数回目以降は断るようになりました。

というのもですね、勧誘されるんですよ。
「当院にはＴＭＳ以外にもいろいろメニューがあるから、受けてみませんか？」
って。

「まず最初は集中的にTMSを試したい」
と答えても、
「うちはTMS専門でもないですし。このトレーニングとか、この体操とか、このカウンセリングとか効きますよ！どうですか？」
とグイグイっと。

睡眠外来も勧められましたが、自費（TMSと同じく1回5千円）なんです。
睡眠外来は、東京には普通に保険診療してるクリニックがたくさんあります。
なのでわざわざ自費診療受ける意味が・・・。

勧誘を何度も断るのが面倒なので、TMS施術後診察そのものを断るようになっちゃったんです。

北風と太陽ですよね！

そして結局、効果は出たのか？

すみませんが、もう一回続きます。