実話>人材派遣の裏話❷厚生労働省レッドカード編
公開を間違えて下書きに戻したまま忘れていたらしい記事を発掘してしまいました。
保存した時間は2022年5月3日のようです。
1年半も醸造してしまっていました。
……こっそり再公開してみます。
❶はこちらです。
❶とは別の派遣会社及び派遣先の話です。
勤務開始日予定日の前日になって、突然派遣会社の担当営業から電話がかかって来て、
「勤務開始日が3日伸びました~」
と、軽ーく言われました。
契約書(就業条件明示書)を受け取った後です。
初対面時から「軽薄そうな人物だな…」と不安視していた若い男性営業でしたが、
「そういうことで~じゃっ、よろしく!」
と一方的に電話を切ろうとするので「待て待て」と呼び止めまました。
私 「いや、それで、休業補償は?」
すると男性営業氏の方が怒り出しました。
営業「はぁ?仕事が消えたわけじゃないんですよ!たった3日開始日が遅れるだけですよ」
私 「たった?日給にして13,200円(時給1,650円×8H)、3日で39,600円がたったですか。
そうですか。
たったと言うほどのはした金だったら、払えますよね。
法定休業補償額なら6割になりますので、たった23,760円ですよね?」
営業「たった3日程度のことで休業補償とか請求した人なんか、今までいませんよ!」
結局、派遣会社の上役という人が出てきて、代替案件(3日間だけの単発の仕事※)を紹介するということで落ちつきました。
※本当は10日の単発で5名募集の案件でしたが、私だけは特別に3日間だけねじ込んだようです。
その後、予定より3日遅れで仕事を始めて判明したのが、開始日がズレた理由は派遣先の正社員の女性(その案件の指揮命令者の若いお姉ちゃん)の単なる気分屋だったことでした。
勤務を開始した後も、その女性の気まぐれにはたびたび振り回されました。
仕事の手順もコロコロと毎日のように思い付きで変えられて、非常にやりにくかったです。
しかし3ヶ月の期間限定、契約更新無しの案件だったので「我慢我慢」と自分に言い聞かせていました。
ところが、契約満了直前に、一度限り、あと3ヶ月だけと更新の話が来ます。
それ以上の更新は絶対にありえないと言われたので、渋々承諾。
しかし、後進の3ヶ月の分の新しい契約書が届いた直後に突然
「3か月更新じゃなく、1ヶ月更新に変更になりました~」
と男性営業氏がまた電話で軽~く告げてきました。
理由は、派遣先の取引先企業の都合による業務量の急減。
私 「はあ?」
ところが営業(この頃には「チャラ男」とあだ名を付けていた)は逆に威張り出しました。
チ男「本当は更新自体を白紙にできないかと言われたんですよ。
でも、もう更新分の契約書をエンドウさんに渡しちゃったじゃないですか!」
私 「ええ、もう契約は成立してますね」
チ男「だから『法律で解雇予告は1ヶ月前と決まってます!』と私が先方を説得して、何とか1ヶ月だけは更新、ってことにしてもらったんですよ」
まるで「エッヘン、どうだい。さあ、感謝して」と言わんばかりの態度です。
そこで私も本気出しました。
私 「派遣先のご事情はわかりました。しかし御社(派遣会社)との契約は残ってますね。
残りの2ヶ月、代わりの派遣先をご紹介いただけるんでしょうね?」
営業「はあー?ですからこうして、1ヶ月前に解雇予告をしたじゃないですか。
1か月前に解雇予告をしさえすれば、当社(派遣会社)はあなたを解雇できるんです!
僕はあなたのために頑張って頑張って先方と交渉したのに、何ですかその言い方。
少しは法律を勉強してからモノを言ってほしいですね。気分悪いです本当に」
おまえがな。
派遣の契約書は、あくまで派遣会社と派遣労働者の契約です。
派遣先都合で仕事が途中で終了した場合でも、残りの契約期間は有効とみなされます。
派遣元は契約期間の残っている分については代りの仕事を紹介する義務があります。
しかしチャラ男君は「そんなバカな法律があるはずありません」と、聞く耳を持ちません。
仕方なく労働基準監督署をすっ飛ばし、厚生労働省に直接電話して相談しました。
即答されました。
職員「貴女が正しいですね」
それを派遣会社に伝えると、またまた上役氏が出て来ました。
上司「彼(法律を勉強してからモノを言え!と啖呵を切った営業)は、異業種(アパレルと言われました)から転職したばかりで、派遣法などを知らず、ご迷惑をおかけしました。
2ヶ月間の代りのお仕事を、これからお探します。
もしすぐに繋がらず、待機日が発生する場合は、待機日数分の休業補償をお支払いします」
はい、法律(労働基準法+労働者派遣法)通りの回答です。
しかし、代替に紹介された仕事①は時給が元契約より200円も安かった(1,450円)ので断りました。
時給が安くなっても、もし労働者側が承諾すれば「双方合意」ということで問題なしとされます。
しかし労働者には同等条件を要求する権利があります。
なので「時給が200円も安い」は、正当な拒絶理由とみなされます。
慌てて紹介された次の仕事②は通勤時間が片道70分(ドアツードア)
元契約の派遣先は片道25分。
これも双方合意すれば問題なしとなりますが、労働者には同等条件を要求する権利があります。
なので「通勤時間が往復で90分も長い」は、正当な拒絶理由とみなされます。
この間の約2週間は休業補償が支給されました
③つ目でようやく同等条件(時給+20円、通勤時間片道+10分)の期間限定案件を紹介され、承諾。
約2ヶ月勤めました。
担当営業は、チャラ男君より若いけど有能な女性に変わりました。
その派遣会社からは、それきり連絡はありません。
別の派遣会社に登録し直しました。
この話を、別の派遣会社での勤務中の休憩時間に、派遣の同僚(歳上女性・派遣歴長し)にチラッと漏らしてしまいました。
彼女はひどく気を悪くしたようでした。
露骨に顔をしかめて「あのねえ!」と言いました。
同僚「派遣なんて、誰にでもできる仕事なの。あなたの代わりなんて、いくらでもいるの。
誰でもいいの。
だから仕事の紹介も、契約更新も、学歴とかスキルなんて全然関係ない。
派遣はしょせん人柄なのよ、ひ・と・が・ら」
私 「はあ?」
同僚「だから、いくら法的に正しくても、労基署に言い付ける人なんて一番ダメなの。
側ブラックリスト入りよ。あ、もうあなた入ってるわ。クスクスクス。
派遣会社って横のつながりが強いから、ブラックリストはすぐ他の会社にも回るわね。
もうどこの派遣からも仕事が来なくなるわよ!クスクスクス」
私 (うわあ、嬉しそう)
私はその後も複数の派遣会社から途切れることなく仕事を紹介され続けました。
社員になって一旦自分からやめるまで、途切れることなく仕事を紹介され続けました。
時給も最後は1,800円まで上がりました。
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