マンガ書評>①「翔んで埼玉」:魔夜(峰央)の娘は孝行娘
ナンバリング&再公開です。
初公開:2021/08/11 10:00
この記事から続いてます。
パタリロ!の作者・魔夜峰央さんの奥さんはバレリーナ。
子供ふたり(長女・長男)も職業バレエダンサーの道に進んでいるようです。
(長男はバレエ団所属、長女は母親経営のバレエ教室に勤務)
そしてお嬢さんの山田マリエさんは、兼業マンガ家でもあります。
なかなかの美人さん。
中央は弟(長男)・山田眞央(東京バレエ団所属)。
既刊はBLものが数冊(私はBLは好まないので未読)。
魔夜家(本名は山田家)の家族ネタものが3冊(こちらは紙本を所有)。
とくにヤバネタ満載なのがこの2冊。
- 魔夜の娘はお腐り咲いて (eビッグコミック)
- 小学館
- Digital Ebook Purchas
(おことわり:ここからは敬称略で書きます)
ご存じの方はご存じでしょうが、バレエは稼げない。
よほど有名になるまでは、超有名バレエ団に所属していようが、超薄給。
バレエ教室も、発表会などに経費がかさみ、うまくチケットがさばけないとすぐ赤字。
なので一家4人中3人もが職業バレエダンサーの山田家では、勢い大黒柱の魔夜峰央の双肩にかかってくるわけです。
※子供二人は、なにせ薄給なので、同居してます。
しかしパタリロ!がヒットしたのはもうウン十年前。
TVアニメ化されたのが40年前ですよ。
出版不況もあったしね。
というわけで近年の山田家の経済状況はかなり悪く、ある日魔夜峰央の仕事場マンションの家賃滞納が発覚。
その額、何と8年分、1200万円也。
(12万5千円/月ってことですね)
とうとう大家さんに退去勧告食らって発覚したようですが・・・よく8年も待ったな大家さんも。
ファンだったのかな?
普通は4~6か月も滞納すれば「出てけ」でしょう・・・。
しかもその影響は魔夜峰央の精神面にも影響を及ぼし、酒量が増え、手が震え出すほどに。
既にアルコール中毒じゃないですか。
お嬢さん・山田マリエは、家計を助けるためにバレエ教室の講師(本業)、BL漫画家(副業)の他にお水のバイト(ガールズバー程度のライトお水だったようですが)もやったようです。
そして、BLマンガでは印税が稼げないので上のような家族の内情暴露マンガまで執筆。
「ど根性ガエルの娘」に描かれる、吉沢やすみ(ど根性~の作者)一家(こちらは父親のアル中からのDVで、深刻度が段違い)ほどではないにせよ、かなり追い詰められたようです。
弟の学費まで父親に「貸して」と言われ、彼女がなけなしの貯金から立て替えたとか。
山田マリエ本人も、気づいたら酒量が増えていたとか。
ヤバいよそれ!
それが「翔んで埼玉」の映画化&大ヒットで、借金返済してもまだ余るほどのミラクル一発逆転。
ほとんどマンガのストーリーですわ。
真実は小説よりも奇なり。
本当にびっくり。
しかし、映画化を引き寄せたのは、実は娘だった。
「翔んで埼玉」の原作は1982年の作品ですよ。
それがなぜか突然ウン十年ぶりに重版にかけられ、予想外に売れたため、映画化につながるんですが・・・
山田マリエが、経済破綻を何とかしようと、Twitterとかでせっせと父親の過去作品のPRをしたのが、ウン十年ぶりの重版のきっかけだったというのです。
マリエは「父は強運の持ち主です」と父親を立てた発言をしてますが、
いや、あんたの地道な努力や。
彼女は今も魔夜作品の広報担当をしているようです。
ええ娘や。
そんな孝行娘のTwitterはこちら。
自画像
<追記>
「魔夜の娘」シリーズは、多少重い話でも、絵柄が美麗なのと作者が務めて笑わそうとしている構成なので、まだ安心して読めます。
最後はハッピーエンド(映画化で逆転ホームラン)だし。
一方「ど根性ガエルの娘」については、かなりマジに読む方の精神に来る作風なので、今回は触れずにおきます。
別記事で書くかも。
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