HSS型HSP🌏Millieの脳内世界

いらっしゃいませ。お好きな記事へどうぞ。

   

It is getting hotter.
Be careful not to eat too much cold food.
This year's ducklings will hatch soon.
How many ducklings will we see ?

法律>日本の法律>戸籍法:婚姻と入籍の違い

最近読者になっていただいた方に向けて、再度自己紹介をしようと思います。


※7/26に公開済の記事を手直ししたものです。



私は日本人ですが、夫は外国人です。
夫は外国籍と日本の永住権を持っています。
日本国籍を取る(帰化する)意志は今のところないそうです。


私たちは彼の国と日本国の両方に正式に婚姻を届け出ていますが
合法的に別姓です。

しかしそれが日本人にはなかなか理解してもらえません。


別姓と知ると
「なぜ事実婚なの?ちゃんと籍を入れた方がいいのでは?」
「夫さんを籍に入れてあげないとかわいそう」
などと言われたことが一度ならずあります。


婚姻届は出してますと言っても通じません。


そういう人たちは婚姻届け=入籍と鉄のように固く信じて疑いませんので
「籍を入れれば必ず同姓になる」
「別姓は籍を入れてない(結婚してない)証拠。ウソをついてもバレバレなのに」
という顔をなさいます。


難儀でございます。


日本では、入籍と結婚という本来全く違った観念が、完璧に同一視されています。
マスコミが混同して使ってきたためですが。


実際は戸籍法で
「日本の戸籍に入れるのは、日本国籍保有者だけ」
と厳格に決まっています。


日本人と結婚した外国人が日本の戸籍に入るには、先に日本国籍取得が必要です。

そして日本国籍を取る(帰化する)のは簡単ではありません。
日本人と結婚したからといって、ホイホイもらえるものではありません。


❶まず配偶者ビザ(就労OK)で滞在。


❷配偶者ビザを数回更新、永住ビザ(永住権)申請の権利をゲット。


❸その間、日本人配偶者との同居事実(偽装結婚ではないという証明)、無犯罪※、
正業に就いていることなどが審査※されます。


※ここでいう犯罪には、軽犯罪も交通違反もばっちり含まれます。
※女性の場合は専業主婦も認められるので、若干甘い。専業主夫の扱いは不明。


❹永住ビザを取得後も継続して日本人配偶者と同居し、無犯罪、正業に就き続ければ、
帰化申請の権利ゲット。


❺やっと帰化申請。多くの人は司法書士に依頼するのでそれなりにお金がかかる。


❶➡❺は数年~10年はかかる※道のりです。


※日本政府が欲しがる才能(科学分野、スポーツ分野、芸能分野等々)の持ち主は凡人より優遇されます。


外国人の方が日本国籍を取得するまでの国際結婚カップルは、
例外なく合法的に別姓です。


別に、一生日本国籍を取得しなくても合法です。


しかし、「結婚=入籍」と頑なに信じて疑わない人たちは
「早く正式に入籍してあげなさいよ。夫さんがかわいそう」
と思うんですね。


そして私が(日本人側だから)実際そう言われるハメに。


戸籍法を説明してもダメ。長年に渡る思い込みの方が優先します。


身近に他の国際結婚カップルを知っているという方は、逆に厄介。


某「私の友達の百合子ちゃんは、アメリカ人と結婚してすぐにユリコ・バイデンになった。
聖子ちゃんはドイツ人と結婚してすぐにセイコ・バッハになったわよ」


とか、たいていおっしゃいます。

私「その方たちが日本在住なら、それは通称使用ですね。夫婦別姓では都合が悪いという人は、婚姻届提出と同時に通称使用を申請できます」


某「え?やあね。通称っていうのは、在日韓国人や北朝鮮人が使うものでしょ?」


私「・・・違います」


某「あなたも百合子ちゃんや聖子ちゃんみたいに、きちんと籍を入れさえすればいいだけなのにねえ」


私(日本語が通じない・・・)



ここ10年ほど、マスコミで
「夫婦別姓にしたいがために、敢えて籍を入れず事実婚を選択する日本人カップル」
がことさら取り上げられるせいもあるでしょう。



とにかく「夫婦別姓カップル」イコール「事実婚・入籍していない」
という固定観念の持ち主の頭は、飯能の地盤より強固


いくら私が日本の法律を解説しても、全く聞く耳なしの人が実在するんです。


※埼玉県飯能市が、公式HPでこういう名乗りを上げているもので・・・


日本人同士の婚姻と日本人と外国人の婚姻では日本政府の扱いが根本的に違う。
これが通じない。


上で
「夫婦別姓では都合が悪いという人は、婚姻届提出と同時に通称使用を申請できる」
と書きました。


ここでいう都合の悪さの内訳は、ほぼ9割以上が
「日本では同じ姓を名乗らない限り、何をどう説明しようが、周りの日本人が正式な夫婦と思ってくれない」
に尽きると思いますよ。

婚姻届提出後に都合の悪さに気づいた人は、家庭裁判所に通称使用の申立てをすることもできます。


でも、ここ最近少し風通しが良くなりました。


入籍と結婚は全く同じ言葉だと思っているは、相変わらず多いだろうと思います。


しかし、どう思おうが
「第三者のプライバシーに対してどうこう言うと、叩かれるぞ」
という意識の浸透です。


一例を挙げれば
「事実婚でも不妊治療の医療費助成を認める」
という自治体が急速に増えており
「事実婚=悪いと(思っていても)大きな声で言えなくなった」
があるでしょうね。


いや、私と夫は事実婚ではありませんが。


本籍を大っぴらに聞くのも今や違法ですしね。
(昔は、履歴書にまで本籍記入欄がありました・・・)



日本人がおせっかいでなくなってきていることを
「非常に嘆かわしいことだ。昔はよかった」
と嘆いている方も多いですね。


でも私のように、今が快適!昔になんて絶対戻ってほしくない!と思う人間もまた、いるのです。


ちなみに私たちが通称使用を申請しなかったのは、夫が結婚前から


「結婚したら永住権は取るけど、帰化する気はない。偽名(通称のこと)を名乗る気もない。堂々と別姓でいい」


と言っており、私も同意したからです。


夫は「穏やかな頑固者」です。