今日は何の日>7月23日:米騒動の日
1918(大正7)年7月23日に現在「(1918年)米騒動」と呼ばれている、米価高騰に抗議した一連の暴動事件が始まりました。
米騒動
1918(大正7)年に日本で発生した、米価格急騰に伴う暴動事件のこと。
👇当時の米価推移グラフ。
富山県魚津の漁家の主婦たちが米の県外移出を阻止する集団行動を起こしたのがきっかけです。
昨年はこんな映画も公開されました。
未見なのですが、キャッチコピーは「全米が泣いた」だったらしい。
主演は井上真央さん。
第一次世界大戦で戦勝国になった日本。
いくつもの要因が絡み合って「米の生産量は減少、消費量は増加」という状態でした。
そこに来てシベリア出兵などの軍備の一環として政府が米の買占めを始めます。
当然米価格は高騰。
シベリア出兵
1917年に起きたロシア革命に干渉するため、日・米両国を中心に英国・フランスの各国がチェコスロバキア軍捕虜救援の名目で1918年にシベリアに軍隊を送った事件。
米・英・仏が撤兵したのちも日本だけは駐留を続けたが、国内外の非難に遭い1922年に撤兵。
価格高騰がさらに卸業者による売り惜しみや富裕層による買占め、米投機を後押しして、更に高騰という悪循環が始まります。
卸価格が一週間で1.5倍に吊り上がったというから異常です。
明治時代まではお上が右を向けと言えば大人しく右を向いていた日本人の間にも、民本主義が普及し始めていた頃です。
そう、大正デモクラシー(1910~1920年)です。
反政府的気分が高騰していた時に、ジャストタイミングで異常な米価高騰。
結果、怒った富山県の魚津の主婦たちが米の積出停止を求めて騒動を起こしました。
これが新聞で伝えられると富山湾沿岸一帯で米価引き下げ・困窮者救済の要求運動が発生。
それがまた新聞で報道されると、8月には名古屋と京都に飛び火・・・といった具合に全国に波及。
👇画像は高崎で起きた米騒動。
高崎市公式より。
山口県や九州に波及する頃にはなぜか米騒動が炭鉱の賃上げ要求(打ちこわしや放火などの暴動)に変化します。
三池炭鉱跡。4Travelより。
警察だけでは鎮圧できず軍隊まで投入され、9月17日に辛うじて制圧されます。
25,000人超が検挙され、8,253名が検事処分を受けました。
また7,786名が起訴され、死刑判決2名、無期懲役12名、10年以上の有期刑が59名という最悪の結果となりました。
これが1918年米騒動です。
単に「米騒動」と言った場合はこの1918年のを指すというくらい象徴的な騒動でした。
わずか100年ほど前の出来事です。
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