マスコミのミスリードに騙されない
ムラゴンブロガーのミミさんが6月29日に書かれていた記事が気になりました。
TVが報道していたんだそうです。
アメリカ:平均年収約980万円、卵1パック1,500円(NY)。
韓国 :平均年収約570万円、卵1パック1,000円。
日本 :平均年収約540万円、卵1パック 200円。
※卵1パック=10個入。
日本はいつからこんなに貧乏国になったのかと。
…え❓
上の卵の値段、ちょっとおかしくありませんか❓
疑問に持ち「アメリカ 卵」「韓国 卵」と検索してみました。
「両国とも鳥インフルエンザの蔓延の影響で、2020年から鶏卵価格が異常高騰している」
という情報が簡単に出ました。
ええ、もうあっさりと。
鶏卵価格高騰inアメリカ
2018年のアメリカの鶏卵価格(都市名不明・スーパー)の一例として、2パック5ドルという画像も出てきました。
2018年の平均為替レートは1ドル110円なので、2パック(20個)で550円。
1パック275円/10個、27.5円/1個。
日本よりは高いですが、1.4倍程度です。
それが現在1,500円/10個、150円/1個ならば、4年で5.45倍の狂騰です。
鶏卵価格高騰in韓国
韓国在住日本人が2020年2月付で
「鳥インフルエンザの影響で卵1パック30個が日本円で500円から900円に、倍に値上がりしている。ひどい」
と嘆くブログがすぐに出ます。
※その人は「韓国では卵は30個1パックで売られるのが普通だ」と書いています。
👇5✕60の30個紙パック。
欧米でも非常にポピュラーです。
別の韓国在住日本人が2021年3月付で
「卵1パック(10個)が日本円で600円にまで値上がりした。もう卵料理ができない」
と嘆くブログもやはり簡単に出ます。
※高騰の影響か、30個単位が当り前だったのが10個単位に変わったようです。
👇2✕5の10個用ポリエチレンパック。
日本では圧倒的主流。
計算すると下のようになります。
2019年:16.7円/1個
2020年: 30円/1個
2021年: 60円/1個
2022年: 100円/1個
3年で5倍の狂騰です。
マスコミの意図的ミスリード
これをもって「アメリカ/韓国は金持ち・日本は貧乏」という結論に持っていくのは悪質なミスリードです。
確かに現状の日本は富裕国とは言い難い。
しかし「日本は貧乏」と言いたいがために、鳥インフルの影響が重篤で鶏卵価格が狂騰している国をわざわざ選んで、鳥インフルの影響が軽微で鶏卵価格が安定している日本と比較する。
鳥インフルの件は丸々伏せて。
どれだけ悪意に満ちてるのか。
どこまで結論が先で、理由は後からこじつけてるのか。
視聴者騙し。
詐欺です。
どこのTV局の何という番組かまではわかりませんが、日本人の懐の貧困さをあげつらうつもりが、自分たちのモラルの貧困さを暴露する結果になりました。
バレないと思ってるのが滑稽です。
繰り返しになりますが、現状の日本はたしかに富裕国とは言い難い。
危機感を持つべきではあります。
だからといって、こんな操作された数字で卑下する筋合いはありません。
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