ジェンダーレスとジェンダーフリーの違いとは?(実は片方は使用不適切とされている和製英語)
ネットを見ていると「ジェンダーレス」と「ジェンダーフリー」が混同して使われていることがある気がしてきました。
なので改めてこのふたつの違いを考えてみました。
ジェンダーgenderとは
社会的見地から見た男女の性区別のことです。
男女格差とも言います。
生物学的見地から見た場合の性区別はSexです。
生物学的な性差は無くせませんし、無くしたら子孫ができなくなります。
もちろんイソギンチャクみたいに無性生殖ができるように進化するという方法もありますけど、ホモサピエンスにはハードルが高そうです。
しかし生物学的な性差によって差別を行うジェンダーバイアスgender bias(性別偏見)は意識すれば変えられる、とするのが最近の潮流です。
ジェンダーレスgenderlessとは男女平等
ジェンダー(性格差)がレス(ない)=性差別がない=男女平等(gender equality)
という意味です。
ジェンダーフリーgender-freeとは和製英語
「男女の役割について固定的な観念・役割分担(ジェンダーバイアスgender bias)にとらわれず、男女が平等に自らの能力を生かして自由に行動・生活できること」
・・・を意味する和製英語です。
そう、これ、和製英語なんです。
しかも☟☟☟
「2006年には男女共同参画局より地方公共団体に対して「この用語を使用しないことが適切」との事務連絡が出ている」(Wikipediaより)
正しくgender equality(男女平等)と言いましょう。
もしくは上のジェンダーレスgenderless。
余談
日本ではごく最近、この男女平等を逆手に取って(渋谷の路上でおそらく痴話喧嘩で)平手打ちしてきた若い女性を、男性が失神するまでボコボコに殴りつける動画が「男女平等パンチ」と題されてSNSに上げられ、話題になったそうです。
これに対し「平等だから手加減しないのが当たり前」「先に手を出した方が悪いから正当防衛」といった支持者や擁護者が一定数ちゃんといたというのがまた・・・。
スポーツ/格闘技でさえ重量階級制が平等とされています。
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