抱卵する蛇がいる:低体温動物が卵を温める謎は?
この記事で
筆が乗ったので、もう少し蛇のことを書きます。
爬虫類は基本的に卵は生みっぱなしです。
低体温動物ですから、高体温動物の鳥類のように卵を温めることもできませんし。
…と言いたいところですが、蛇の中にも抱卵する種がいます。
ニシキヘビ科です。
最大種のアミメニシキヘビでは体長10mほどにも達する、ニシキヘビ科。
アミメニシキヘビに至っては一度に100個近い卵を産む、卵生の蛇です。
え?蛇は皆卵生だろうって?
ノンノン。
もう一つの超大型種、ボア科は卵胎生ですよ。
マムシも卵胎生。
そして母ニシキヘビは産んだ卵の周りにぐるりととぐろを巻いて抱卵。
筋肉を痙攣させて体を振動させ熱を発生、孵化を促すそうです。
蛇の卵は気温条件で孵化の日数が変わり、高温環境を保つと早く生まれて来るんです。
嗚呼、母ニシキヘビは苦労している。
そしてベイビーが誕生したら…もちろん子育てはしません。
だって母乳も出ないし。
無事に誕生させたら母蛇の任務は終了。
寿命は子供の自己責任です。
画像はwith placeからお借りしました。
ニシキヘビではありません。
一方キングコブラは熱発生まではしませんが、母蛇がとぐろを巻いて卵を奪われないように監視だけ行います。
しかしいよいよ孵化が近くなると、我が子の誕生を見届けずに姿を消してしまうそうです。
なぜ?
ヒント:コブラは科は他の蛇を主食にしています。
そう、生まれてきた我が子に万が一食欲を刺激されては困るので、悲劇を避けるために母は子蛇を見ないようにするのだと言われています。
嗚呼、母コブラも葛藤している。
画像はボールニシキヘビのベイビー。
総合ペットショップ有限会社プラストより拝借しました。
目がつぶら。
大人になると平均体長125cm前後、最大で2m。
ボールパイソンは身の危険を感じた時に一般の蛇が取る防御行動、つまり「相手を噛む」を行わず、急所である頭部を中に入れてボールのように丸くなる防御姿勢でやり過ごそうとします。
ボールパイソンの防御姿勢画像はニコペットより。
この大人しさ故に、日本でもペットとしてけっこう流通しています。
初心者向きと言われるほどです。
ただしどんなに大人しくても肉食。
冷凍マウスなどを食べさせないといけないので、チキンな私は手を出せません。
ただ、10年ちょい前は「生き餌のコオロギすら与えられないチキンハートはレオパ(ヒョウモントカゲモドキ)に手を出すな」と言われてたのが、レオパフード(コオロギ粉末が主成分の人工飼料)登場でチキンにも飼えるようになりました。
この調子でボールニシキヘビフードが出てくれればなあ。
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