睡眠と夢>「熟睡すれば夢を見ない」は都市伝説(前編)
人間は誰しも必ずひと晩に複数個(おおよそ3〜5個)の夢を見ていることが、
脳科学者の研究でわかっています。
夢は昼間の記憶を整理・収納するために脳が情報整理をしているものだと解明されています。
そのため本当に夢を見なかった場合は、記憶が整理されなかったり、定着せず消えてしまうことになります。
今日お勉強したことも記憶に定着せず、翌日忘却。
ちょっと前に映画ネタで記憶障害モノが流行りました。
あんな感じになりかねない・・・かもしれない。
- 50回目のファーストキス
- Video On Demand
- 博士の愛した数式
- Video On Demand
しかし私の知る範囲で
「私はほとんど夢を見ません」
という人の中に記憶障害の病気の方はいません。
皆、ちゃんと昨日以前の記憶があります。
つまり「夢を見ない」のではなく「夢を覚えていない」だけなのです。
実は、睡眠中の脳は覚醒時と比べて記憶を固定する神経伝達物質の分泌が減少することも
わかっています。
そのため夢を記憶として残すのは、起きている時の記憶を残すよりも難しいのです。
ですから、夢を覚えていないから記憶力が悪いというわけでもありません。
ただ、私が子供の頃などは
「熟睡すると夢を見ない」
Ⅱ
「夢を見ないのは熟睡しているから。健康な証拠。良いこと」
という都市伝説がありました。
なので、誰かが夢の話などしていると必ず入ってきて
「私はいつも熟睡するから、夢など見ない❗️」
と自慢の材料にしてくる(健康マウンティング)の人が実際にいました。
「病は気から(健康は自己暗示に大きく左右される)」
は科学的に正しいことが実証されています。
なのでご本人が
「自分が夢を見ないことは良いことなのだ」
と信じる分には別にいいと思います。
ただし、マウンティングを受けた、夢をよく見る人の中に必ず
「では、夢をよく見る自分は熟睡していないのだ。不眠症だ。不健康だ」
と悩む人が出るのが困りものなのです。
少し長くなってしまったので後編に続きます。
このブログへのコメントは muragonにログインするか、
SNSアカウントを使用してください。