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書籍>文庫本>新潮文庫を贔屓(ひいき)してます

その出版社からしか出ていない本ならともかくとして。


古典・名作と言われるような作品は、複数の出版社から発行されています。


例えば芥川龍之介の「羅生門」が含まれる文庫本をAmazonで検索すると
5社出てきました。

羅生門・鼻・芋粥 (角川文庫)
羅生門・鼻・芋粥 (角川文庫)
KADOKAWA/角川書店
羅生門・鼻・芋粥・偸盗 (岩波文庫)
羅生門・鼻・芋粥・偸盗 (岩波文庫)
岩波書店
羅生門 蜘蛛の糸 杜子春外十八篇 (文春文庫―現代日本文学館)
羅生門 蜘蛛の糸 杜子春外十八篇 (文春文庫―現代日本文学館)
文藝春秋
羅生門・鼻 (新潮文庫)
羅生門・鼻 (新潮文庫)
新潮社
教科書で読む名作 羅生門・蜜柑ほか (ちくま文庫)
教科書で読む名作 羅生門・蜜柑ほか (ちくま文庫)
筑摩書房


こういう時は、いわゆるジャケ買いする人が多いと思います。


私はというとマイルールがあって
「選択肢に新潮文庫が含まれてたら、極力新潮文庫を選ぶ」
です。


理由はこれです。しおり紐。(これは私の蔵書の写真です)

 



どうも大昔は他社の文庫本にもあったらしいのですが、経費削減でどんどん廃止になり、
平成に入った頃には新潮文庫にしか残っていない「名物」となったそうです。


「しおりなんて、新刊本なら大抵紙製しおりが挟み込まれてるし、書店のレジ横にだって
ご自由にって置いてある」


と言ってはいけません。紙しおりは確かに絵柄が可愛いものもありますが

  • 大きくて読むときに邪魔※
  • 抜け落ちやすい。
  • 風情がない。

等の欠点があります。


<読む時に邪魔とは>


読む時は関係ないページに一時仮挟みするのですが、文庫本は小型だし薄いので、
仮挟みしたしおりでそのページが若干突っ張ってしまい、ページをめくる時の
柔軟性が損なわれる感じがするという意味です。


細かいですけど。


👇新潮文庫のパンダのYoneda?(名前)の挟み込みしおり。
これ、無料で付いてくるものなのに、フリマサイトにセットで数百円で出品されてます。
結構たくさん見つけました。
(画像はメルカリから)


しおり紐はその点最高に使い勝手が良いのです。


新潮文庫にだけこのしおり紐が残ってる理由を「ほぼ日刊イトイ新聞」で見つけました。



先代社長の遺言で、廃止にできないそうです。


新潮文庫は上部(しおり紐を付ける部分)だけ真っ直ぐに裁断されていないのも
特徴ですが、これもしおり紐の関係で裁断できず、かえって技術もコストも
高くつくのだそうです。


それでもそのコスト(1冊10円以上とか)を文庫の定価に反映させず、 
頑張っている新潮文庫と製本屋さんに敬意を込めて、新潮文庫を選んでます。