局限性恐怖症❶高所恐怖症(acrophobiaアクロフォビア)
比較的認知度の高い極限性恐怖症を、1テーマ(1フォビア)1記事で詳しくご紹介しようかと思い立ちました。
10連載くらいで完結するのではないでしょうか。
たぶん。
1回目は、おそらく一番認知度が高いと思われる「高所恐怖症」からです。
アクロフォビアのアクロはアクロバットのアクロと同じです。
先端/頂点/高所などを意味する接頭語です。
「じゃあ先端恐怖症と区別できないんじゃないか❓」
ですって❓
良い疑問ですね。
しかしご心配なく。
先端恐怖症: Aichmophobiaには Aichmo(アイクモ)が使われます。
Aichmo(アイクモ)は槍(ヤリ)を意味するギリシャ語で、英語ではspearに相当します。
高所恐怖症や閉所巨言う負傷と違って服薬が効果的というのは、ある意味では救いがあるのではないかと思います。
高所恐怖症(acrophobiaアクロフォビア)とは
高い所(高さの程度には個人差がある)に上がると、例えそれが安全な場所であっても落下の不安と恐怖が過度に生じるもの。
樹上生活者である他のサルと違い、地上生活者のホモサピエンスは基本的に全員高所が苦手です。
そのため高所に危険を感じたり、高所から下を見下ろすとゾクゾクとした恐怖を感じるのは正常な反応です。
しかしそれとは明らかに異なり、高所に行くのがイヤで2階3階までのエレベーターにすら乗れないとか、地上(安全圏)から高層ビルを見上げただけで動機や震え、脂汗、吐き気などを伴う著しい恐怖が生じる人がいます。
ここまでくると「高所恐怖症」と診断されます。
高所恐怖症は人類の総数の約15~17%が該当するとも言われる、最もメジャーな局限性恐怖症です。
なのでマイナーな(該当者の少ない)恐怖症に比べると周りの理解を得やすいのは救いではないでしょうか。
高所恐怖症をカムアウトしている芸能人は意外に多くいます。
例えば氷川きよしさんや新垣結衣さん、つるの剛士さん、櫻井翔さん。
故上島竜平さんもそうだったようです。
👇氷川きよしさんの画像は文春より。
ネット検索すると「高所恐怖症は必ず治ります」「治療相談お任せください」「当院で全治した高所恐怖症症例」といった記事(広告記事ですね~)を出しているクリニックを見かけます。
しかし、一番ポピュラーなこの高所恐怖症ですら、現時点では認知行動療法以上の治療法は見つかっていません。
認知行動療法とはひと言でいうと「発想の転換」です。
発想はダイコミュより。
認知行動療法には効果がすぐ出る人と出にくい人の個人差があります。
稀に全く不向きの人もいます。
なのでもし受診する場合には「万が一向いていなくても絶望しない」覚悟は必要かと思います。
私は・・・
「そうよね、ナントカ※と煙は高い所が好きだものね」
と皮肉られたことがある(実話)くらい、展望台や展望タワー、観覧車や絶叫マシンが好きです。
※正確には「バカと煙」。
では「❷閉所恐怖症」に続きます。
👇高所恐怖症には不向きの職業の筆頭「とび職」。
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