HSS型HSP🌏Millieの脳内世界

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A big chill is coming. Be sure to stay warm.Watch out for thermal shock.December is almost here.
寒波襲来です。暖かくお過ごしください。ヒートショックにご用心。もうすぐ師走です。

クイズ>解説:実在する生物❸夜行性のオウム

<生息地>


ニュージーランド(固有種)



学名はStrigops habroptilus。
意味は調べたけど出てきませんでした。


英語名はowl parrot。
owl(フクロウ)parrot(オウム)。
またはマオリ語のカカポkākāpō。


和名は梟鸚鵡(フクロウオウム)。



オウムなのに夜行性


オウムの中で唯一の夜行性です。


飛べない、いや飛ばない


「鳥はいいなあ、自由に飛べて(それに比べて我が身の辛さよ)」


「i wish i was a bird.(私が鳥なら良かったのに)」


人間はややもするとこういうことを言いたがります。


昭和の頃に流行った「翔(と)んでる女性」という言葉も「翔んでる=常識にとらわれずに行動する=奔放」という意味でした。


つまり飛翔とは重力にも常識にも(上の言葉が流行った頃のモラルにも)何にも囚われない究極のフリーダム状態だというのです。


・・・本当でしょうか?


鳥は本当にただ自由を求めて飛んでいるのでしょうか?


というのも、鳥は天敵がおらず飛んで逃げる必要がなかったり、飛ぶ以外に敵から逃げる確実な方法がある場合は、すぐに飛ぶまい飛ぶまいという方向に進化するからです。


例えばペンギンは「泳いだ方が有利だ」と気づくや飛ばずに泳ぐ方に進化した鳥ですし、ダチョウは「敵より大型化して敵を蹴散らす方が有利だ」気づくや飛ばずに走る方に進化した鳥です。


「ポリネシア人や欧州人が外から持ち込むまで陸生哺乳類が皆無だった」


と言われるニュージーランドには、有名なキウイの他にあと4種も


「敵がいないから飛ばなくてすむぞ、ヒャッホゥ」


とばかりに飛ばない方に進化した鳥がいます。


フクロウオウムもその中の一種です。


他の世界ではウサギが占めている地位(小型地上性草食獣というステイタス)に上手くスポッとはまり込んできたと思われています。


飛翔性のオウムの体重は体長60㎝の種で1㎏前後なのに対し、フクロウオウムは同じ体長で3~4kgもあります。


ウサギは中型種が体長30㎝で1.5㎏前後。
体長60㎝になる大型種で5~6㎏ほどです。


むっちむちのフォルムは確かにウサギ的。


ヒナもコロッコロでペンギンのヒナに似ている。


鳥は、飛ぶためにありとあらゆる面を犠牲にして身体を軽量化しています。


骨密度は人間なら骨粗しょう症で入院レベルのスカスカさ。
脂肪を蓄えられないので鳥類の体脂肪率は平均5%※。


小鳥が一日餌をやり忘れただけで死んでしまうのは脂肪を蓄えられない身体だからです。


※人間は男性10~20%・女性20~30%。
※唯一違うのはペンギンで、寒冷地に住むペンギンの体脂肪率は40~50%。


鶏肉の脂肪は肉と皮の間にほんの少しだけへばりついている黄色いアレです。



家畜化しあまり飛べなくなった鶏ですら、たったあれくらいしか脂肪を蓄えることができません。


全ては飛ぶための犠牲です。


そう考えると、飛ばない鳥は日本語が言いたがるところの「飛べない鳥」ではなく「飛ばずに済む環境を勝ち得た幸運な鳥」と言えるでしょう。


しかしフクロウオウムは入植してきた人間による環境破壊で今や絶滅寸前です。