慣用句:カモシカのような脚…え?カモシカの脚は短いのになぜ?<前編>
若い方はご存じないでしょうが「カモシカのような脚」という形容詞があります。
いわゆる慣用句ですね。
昭和の頃は女性の脚を「スラっとしてて美しい」とほめる時に盛んに使われていました。
男性の脚には使いません。
例えば、由美かおるさん※とかが言われてたわけですよ。
「カモシカのような脚だね」って。
※由美かおる:水戸黄門のくノ一さん(入浴シーンでおなじみ)ですよ。
え?なぜくノ一がストッキングをはいているのか?
えっと・・・オーパーツってやつ??
※オーパーツ※
発見された場所や時代とは全くそぐわない出土品や加工品を指す。
SFでよく使われる。
子供の頃、TV番組でこの「カモシカのような脚」というセリフを耳にしたエンドウミリエ(仮名)は困惑しました。
私は平地育ちなので、山でもめったに見かけないというカモシカの実物を見たことはありませんでした。
でも「趣味:百科事典眺め」という子供だったため、カモシカは知ってました。
こういう生き物です。
ニホンカモシカの画像は富山県公式より。
決して短いとは言いません。犬猫と同じくらいのバランスです。
ただ、鹿の仲間にしては足が太いんです。
例えば、奈良の鹿の方がスラッと細い脚ですよね。
画像は語源由来辞典より。
じゃあなんでわざわざ「鹿のような脚」と言わずに「カモシカのような脚」と言うんだろうって。
アフリカにいるインパラなんてさらに長いですよ。
カモシカはアジアにのみ生息し、ニホンカモシカ(日本固有種)タイワンカモシカ(台湾固有種)ベンガルカモシカ(東南アジアから南アジアにかけて分布)の3種がいますが、台湾さんとベンガルさんも日本さんとあまり変わりません。
ではなぜあえてカモシカさんが美脚代表に選ばれたのでしょうか?
答えは<後編>で。
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