アザミ:日本と西洋の命名の温度差が激しすぎる
オオアザミは地中海地域原産。
日本
日本語の「アザミ」は「欺(あざむ)く」が語源と言われています。
※あざむく=だます
美しい花だと思って触るとトゲが刺さる。
だから「この花は欺く」。
ならば薔薇だってうっかり触るとトゲがあるから、薔薇をアザミと名付けてもよかったのでは???
アザミを漢字で書くと「薊」ですが、これは草かんむりに魚(骨がのどに刺さるイメージ)と刀。
アザミのトゲを表した表意文字。
とことん「トゲ」だけにフォーカスしています。
だから、だったら薔薇を・・・(繰り返し)。
西洋
一方で西洋ではオオアザミをマリアアザミと呼びます。
マリアンアザミ、祝福されたアザミ(blessed thistle)という呼び名もあります。
学名からしてSilybum marianum(シリバム・マリアナム=マリアのアザミ)
これはオオアザミの特徴的な葉の模様を「こぼれたミルクのようだ」とみなし、そのミルクを「聖母マリアの奇跡のミルク」だとしたものです。
<聖母マリアの奇跡のミルク>
幼子イエスを抱えたヨセフとマリア(聖家族)はヘロデ王による「幼子の虐殺」から逃れるために洞窟に隠れた。
洞窟の中でマリアの乳房から母乳が1滴したたり落ち、その岩が白く染まった。
これが奇跡の一つとされ、現在でもその岩の上にミルク・グロット協会が建つ。
オオアザミの葉の画像は熊本大学薬学部より。
この温度差は何でしょう?
オオアザミの実は肝臓や脾臓に効く薬草です。
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