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映画レビュー>「キャラクター」:家庭内お茶くみOLを演じる高畑充希


昨日Amazonプライムビデオで「キャラクター」というサイコスリラー物の邦画を観ました。


主演は菅田将暉。
準主演に「SEKAI NO OWARI」のボーカルFukase(本作が俳優デビュー)。


脇を固めるのは中村獅童、小栗旬、高畑充希。


画像は映画公式よりお借りしました。


 


なかなかの俳優を揃えていますが、公開がコロナ渦真っ最中の2021年6月。
日本におけるコロナ第4波と第5波の谷間。


東京都では1回目の緊急事態宣言が一旦解除され2回目が再発令されるまでのわずかな谷間でもありました。
そのため興行収入的には不運だったようです。


スリラーなのであらすじを書いてしまってはおしまいなので、あらすじは控室にお下がりいただいて「高畑充希の扱い」だけに焦点を絞って感想を書きます。


高畑充希は主人公「山城」の恋人「夏美」として登場します。


二人は年季の入った公営住宅(1970年代築の市営住宅ぽい造り)で同棲しています。


家賃が公的資金で補助されている公営住宅は、昔は入籍済の夫婦でないと入居できませんでしたが最近は「婚約者」の申告で入れますからね。


山城は売れっ子漫画家に師事するレギュラーアシスタント※。
夏美はどこかのオサレな家具屋の店員です。


※漫画家のアシスタントには一人の漫画家に専業して月給をもらうレギュラーと、その逆のフリー(だいたい日給制)があります。


絵は上手いのにキャラ立てが下手なためになかなかデビューできず「万年アシスタント」と言われていた山城が、ある殺人事件を目撃したことがきっかけで壁を打破。
デビュー作が大当たりして一躍売れっ子作家になります。


わずか1年後には超高級タワマンの最上階メゾネット(マンション内に階段があって2階がある)に引越している山城と夏美。


籍も入れ、夏美は妊娠中。
山城の強い希望で、夏美は勤めを辞めて専業主婦になっています。


そしてこの夏美さん。
登場シーンは多いのに、お茶くみしかしません。


口数の少ない女性で、ひたすら献身的。
主人公(恋人、後に夫)が不審な行動をしようが何しようが、ただただ黙って主人公について行くだけ。


そして要所要所でお茶を出す。
山城や、小栗旬演じる刑事にひたすらお茶を出す。


十億ションに引越したあと豪華なキッチンに立っている場面では、今度こそ何でもいいから何かオサレな料理でもしてるかなと思ったら、手にしているのはまたしても…ケトル。


そしてまたお茶出し。


家政婦(食事を作る)の域にすら入らせてもらえない感じで、ほとんど昭和の会社にいた「腰掛OL(主要業務はコピーとお茶くみ)」ポジションです。


結婚前に主人公の親兄弟に初めて紹介されるシーンでは、初対面にもかかわらず、そして主人公一家がけっこう複雑な人間関係なのにもかかわらず緊張したそぶりも見せません。


そつのない社交辞令をポンポン繰り出してナチュラルに談笑する夏美。


コミュニケーション能力には相当長けているように描写されるのに、やること(やらせてもらえること)といえばひたすらお茶くみ。


演技力の全くないアイドルをただ「可愛いから」だけで出演させているのならこの演出も仕方ないかと思います。


しかし、わざわざ演技力に定評のある高畑充希を起用しておきながらのこの扱い。


なんか、観ていて非常に不完全燃焼でした。


主人公山城の描く漫画の絵は、画力に定評のある女性漫画家・江野スミ氏の絵が使われています。


以前、デビュー作をレビューしたことがあります。


そもそもアマプラを観たきっかけも


「江野スミさんの絵が使われてる映画があるんだー。へー」


がきっかけでした。


デビュー作の宣材に直筆サインを入れる江野スミさんご本人のちょっとお茶目な画像はナタリーよりお借りしました。