HSS型HSP🌏Millieの脳内世界

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It is getting hotter.
Be careful not to eat too much cold food.
This year's ducklings will hatch soon.
How many ducklings will we see ?

「若者がチャットの句点(。)を嫌うのは漫画の吹出しには無いものだからだ」という説は間違い


昨日、最近煩く騒がれている「マルハラ」のことを書きました。



若者が「。」を嫌がる原因として「チャット画面が吹出しの形をしているからだ」という説を何かで見ました。


画像はnoteよりお借りしました。


「拭出し(ふきだし)」とは、元々マンガで使われ始めたものです。


画像はSnoopy Museum Tokyo よりお借りしました。


「漫画の吹出しでは句点を使わない。マンガネイティブの若者世代は、ゆえに句点に親しみがない。これが若者が句点を『マルハラ』と言って嫌う理由だ」


という説です。


・・・は?


例❶「ジョジョの奇妙な冒険」(©荒木飛呂彦・集英社)


画像はリクナビNEXTよりお借りしました。

例❷「うる星やつら」(©高橋留美子・小学館)


画像は文春オンラインよりお借りしました。



例❸「ビースターズ」(©板垣巴留/秋田書店)


画像はこのマンガがすごい!よりお借りしました。



集英社や講談社、秋田書店などが発行するマンガでは、確かに句点が使われていません。


一方、小学館が発行するマンガでは必ず使われています。


句点を付ける・付けないは、出版社ごとの方針で決まっています。


ここで「へえ~必ずぅ~?ほんと?作者の癖とか、作風とかで違うんじゃないの?」と思った方のために、同じ作者のマンガで比較してみましょう。


※現在別々の雑誌で同時進行で連載中の、同じ作者の新作です。


例❹「ひとりでしにたい」(©カレー沢薫・講談社)


画像はコミックDAYSよりお借りしました。


例❺「なおりはしないがましになる」(©カレー沢薫・小学館)


❹と同じ作者です。


画像は日経ビジネスよりお借りしました。



「作家ごとの癖」とか「作風による(真面目な内容では付けてギャグマンガでは付けない)」などではないことが、お分かりいただけたと思います。


小学館では「小学生読者が正しい文法を覚えるように、句読点は適切に・正しく・必ず付ける」がポリシーだそうです。


小耳にはさんだ話では、その責任は作者(マンガ家)ではなくチェック係(担当者)にあるそうで、いい加減なチェックをする担当者は減給処分を受けるという噂もあります。


というわけで、自分がたまたま読んだマンガに句点が付いてなかったからって、


「若者世代が句点を嫌う理由は、マンガの吹出しにある!」


とか短絡的なことを言うのは止めてほしいです。



さらに言うと、マンガネイティブ世代というのは別に今のZ世代に始まったような新しいものではありません。


インターネットもスマホもなかった、それどころかTVのカラー放送が始まったばかり、駅の改札口では駅員さんがキップ一枚一枚にハサミを入れていた1970年代ですら、 四大少年誌は既にありました。


私も小学校に入学したらクラスの女子が「リボン派」と「なかよし派」の二大派閥に分かれていて面喰らったくちです。


マンガネイティブ世代の年長さんは、もうとっくに還暦いってます。



全く蛇足ですが、埼玉県の秩父鉄道では2022年3月12日に初めてICカードシステムが導入されました。


その前日までは切符にハサミを入れていたそうです。