メジロは目の周りが白いからメジロ・ところであの白いのは何だと思いますか
一気に正解をお見せしましょう。
私のスマホカメラでは拡大に耐える写真が撮れないため、画像はpinterestよりお借りしました。
このように、目の周りをぐるっと取り囲んで白い羽毛が生えているのです。
頭部の他の部分の羽毛とは形も違います。
引きで見ると白い絵の具で塗ったようにペタッとしているように見えますが、実はこんなに立体的な構造だったのです。
引いた構図の画僧はサライよりお借りしました。
現代中国語ではメジロを白眼鸟といいます。
鸟は鳥の簡体字なので「目が白い鳥」。
日本語と同じですね。
しかし中国語の古語では繍眼児(シゥヤンアㇽ)といいました。
繍は刺繍(ししゅう)のしゅう。
「目の周りに(白い)刺しゅうを施した児(小さくてかわいいものの総称)」
という意味です。
なるほど、クローズアップで見るとそこだけ白い糸で刺繍を施したように見えます。
日本でも江戸時代頃までは中国語をそのまま使い「繍眼児(メジロ)」という当て字にしたりしたようです。
英語名は Japanese White-eye(ジャパニーズホワイトアイ)。
メジロは韓国南部(釜山や済州島)や台湾、海南島(中国)などにも生息する野鳥ですが、何といっても主要生息地は日本のため、かつては日本固有種とみなされていました。
欧米にはいません。
そこで日本語の「メジロ」を直訳した英語名が付いたのですね。
ところで、スズメ目(もく)の他の小鳥たちは、スズメをはじめとして目の周りが暗い色になっている種類がとても多いです。
これはスズメ目には体重10~30gほどの小鳥が多く、つまり非捕食者であるためと言われています。
人間も同じですが、他の人間や生き物を認識する時に「何か目のようなものが見えたぞ」という視覚情報が非常に重要な役割を果たしています。
逆に言えば、目がどこにあるのかを分かりにくくすれば、捕食者に見つかるリスクを少しでも下げることができる。
そのために目の周りを黒っぽくして目を目立たせないようにしている、という説があるのです。
一般的には捕食者に分類される「スズメ目の猛禽」モズも目の周りは黒いので、絶対正解というわけでもないようですが…。
あくまでもまだ「そういう説もある」の段階です。
しかしスズメ目の小鳥の画像を見ると、目の周りが黒っぽいものが圧倒的に多いのは事実です。
そんな中でほぼ唯一、目の周りを白く隈取り「ここが目でーす」と宣言しているメジロ。
「小さい割には気が強い」「人間をあまり怖がらない」と言われる、その性格も関係しているのでしょうか?
スズメ画像はWikipedia、シジュウカラ画像は浜松科学館、モズ画像は山と渓谷社よりお借りしました。

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