トップガンマーヴェリックを2年遅れで鑑賞<後編>(これでも)真面目な感想
地球上には、死なない生命体が存在する
ド根性ガエルのぴょん吉と、ゴールデンカムイの不死身の杉元と、トップガンマーヴェリックのミッチェル大佐だ。
昇進を拒んで万年大佐でいる理由を上官に訊かれ「この世の謎です」と答えているミッチェル大佐ですが、ぴょん吉並みの生命力の方がもっともっと謎ですって。
マッハ10超えで火に包まれても生還(かすり傷ひとつなし)。
戦闘機がミサイルに撃たれてバラバラになっても生還。
すぐに普通に激走してるし(打ち身すらないのか…)。
こりゃあシャツの中に入っても生きていけそうだ、トムクル。
トム「トップシークレットだが、シャツの中の方が本体だ」
画像はmaccharlesindia.com(海外サイト)よりお借りしました。
展開が読めるのに引き込まれる、力業の凄さ
とにかく色々とツッコミどころが多くて、全部にことごとく引っかかってしまいレビューが牛歩になるわたくし。
ミッチェル大佐に
「考えるな!観ろ。(Don’t think, just do)」
と言われたんですが(半分真実、半分嘘)、HSS型HSPの性(サガ)で、思考停止というのができない。
聞かなかったことにして先に進みます。
ハリウッド映画の王道展開をきっちり守って外さないので、
「ヒロインのペニー(演じるのはジェニファー・コネリー)は『デートのお誘いはお断り』とか言ってるけど、絶対超音速の展開でよりを戻すよね」(ビンゴ)
「(逢瀬の後)窓から逃げたら目の前にペニーの娘(演じるのは子役リリアーナ・レイ)がいた!ってパターンでしょ」(ビンゴ)
と、ことごとく読みが当たりまくり。
いよいよ盛り上がりの敵との戦闘シーンになっても
「あー、敵のF14をパクるな、しかもチャリパク並にスムースに」(ビンゴ)
「骨董品のF14だけど、ミッチェル大佐なら操縦できるんでしょ?」(またビンゴ)
「敵が追いかけて来るけど、都合よく味方と間違えてくれるんだよね」(また²ビンゴ)
「やたら撃ちまくってるから、弾も煙幕も切れて窮地に陥るでしょ?」(また³ビンゴ)
「もうダメだ!やられる!ってところで間一髪、味方に助けられるね」(誰か私にビンゴの賞品をください)
というふうに、プロ棋士の中でも上位の人がよく言うところの
「相手が繰り出す数手先までが、見える」
状態になるんですが、それでも決して白けさせません。
展開が読めているのに力業でグイグイと引っぱる手を放さない。
この力量は大したものです。
いやこれ、褒めてますよ、本当に。
凡庸な展開や演出だとどうしても中だるみを起こしがちな、131分という上映時間。
それが本作は畳みかけた上にまた畳みかけてさらに畳みかけ、トムのお肌のようにたるみなし!だったのでした。
トップガン(24歳)のトムと、トップガンマーヴェリック(60歳)のトム。
時を止めるスタンド(©荒木飛呂彦)は実在するのかもしれません。

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