ハロウィン:起源は盆と正月が合体したようなケルトの祭り
古代ケルトでは、新年は冬の到来とともに11月1日に始まりました。
日没を新しい日の始まりと考える習慣から、日没とともに前夜祭が始まりました。
ケルト人たちはかがり火を焚いて作物や生贄の骨をくべ、秋の収穫を祝いました。
太陽の季節が過ぎ去り、暗闇の季節(冬)が始まるこのタイミングで、この世と霊界との間にある目に見えない門が開き、死者の霊がこの世に出て来るとも彼らは考えていました。
子どもが悪い霊に連れ去られないよう、親は子どもに幽霊などの仮装をさせ、人間の子どもだと気づかれないようにしました。
夜が明けると司祭人々は人々にかがり火の燃えさしを分け与えます。
彼らはいただいた火を大切に家に持ち帰り、かまどに移しました。
聖なる新しい火が、悪い霊から家と家族を守ると信じました。
これがハロウィーンの起源です。
ケルト人の分布。
Wikipediaより。
青 :紀元前1500年~紀元前1000年頃
ピンク:紀元前400年頃
日本では春の到来(梅の花が咲き出す2月1日前後:いわゆる旧暦の1月1日)とともに新年が始まり、その半年後の旧暦7月15日に年に一度地獄の釜の蓋が開いて祖先の霊がこの世に来ると考えていました。
ケルト人はいわばこの盆と正月(大晦日)が一度に来ると考えていたのですね。
ハロウィンはアメリカに渡ってから宗教色がきれいさっぱり消し去られ、愉快な娯楽イベントと化しました。
そのアメリカから輸入した日本では、当初は単なる子供のコスプレイベントでした。
あとは「トリック・オア・トリート」からのお菓子の販促イベント。
しかし近年渋谷など一部では、若者のストレス発散のバカ騒ぎの口実と化してしまっています。
よその国の正月+お盆と考えれば、おのずとバカ騒ぎは似つかわしくないとわかるでしょう。
また、子供に仮装をさせる理由は上に書いた通りです。
ですから可愛い仮装をさせるのは本来の意味を考えた場合は間違い。
プリンセス系や美少女アニメ系の衣装などで「可愛い人間の子どもがここにいますよ」を強調しては、むしろ逆効果。
オバケに目を付けられる確率が逆に上がってしまいますよ。
お化けが連れ去る気を起こさないよう、お化けのお仲間の格好をさせるのが由緒正しいハロウィンの仮装です。
👇ハロウィンの理念にのっとった、良い市販のハロウィン衣装の例。
うん。これはどう見てもコウモリです。
画像はオークファン(オークションサイト)より。
このブログへのコメントは muragonにログインするか、
SNSアカウントを使用してください。