崎陽軒横浜工場見学に行ってきた<中編>工場見学ともっとトリビア編
<前編>アプローチとトリビア編はこちらです。
まずはガイダンス映像で崎陽軒の歴史やシウマイの基礎知識をお勉強。
その後、係のお姉さんが部屋の奥のカーテンを開けると、そこはもうガラス越しに工場。
そりゃあこっちの部屋までシウマイの蒸し上がった匂いがするはずだわ、と納得する近さ。
機械や工程類は一切撮影禁止だったため写真はありません。
その代わりに撮影が許可された、醤油入れのひょうちゃんコレクションをどうぞ。
以下、文字だけで感想を書きますよ。
先日見学したキューピーなどは、製造工程はほぼ完全オートメーションでしたが、崎陽軒は意外と人手がかかっています。
例えばコンベアで流れてきたシウマイを決まった個数掴み上げてセットするロボットアーム。
個数の多い方(15個)担当のアームは最新型らしくガッチと3×5個を掴み上げて次々と箱にセットしていきますが、個数の少ない方(6個)担当のアームは旧型らしく、掴み上げて置いた6個のうち1個くらいがよくひっくり返ります。
それを横に立つ行員さんが素早く手作業で起こしてます。
何と言うか餅つきの呼吸のようで微笑ましい。
真空パック商品のパック詰めもそうです。
重なったパック用のナイロンポリ袋をロボットアームが一枚づつはがし、別のアームが空気を吹き込んで膨らませ、そこへ更に別のアームが商品をセットして中に押し込みます。
最後に空気を抜いてシーリングされて完成なのですが、ナイロンポリ袋がけっこう引っ付いて取りにくいようで、ここでも工員さんが横についてヘルプをしています。
最新鋭の工場に建て直して機械を全部新調すればたぶん時間当たりの生産量は上がるんでしょうけど、その分工員さんの人数は減らされるでしょう。
これはこれで良いんじゃない?と思いました。
さらに衝撃的だったのが、駅弁の紐かけ。
今どき完全手作業でひとつひとつ懸け紙をかぶせ、その上から紐をかけてクロスして、結わえてらっしゃいました。
このキイロイヒモです。
「お腹だけでなく心も満たしたい」という崎陽軒創業以来の基本コンセプトのもと、紐かけは機械化していないそうです。
ところで、崎陽軒のシュウマイはなぜシウマイと書くのでしょう。
崎陽軒では「シウマイ」と表記されること。その理由は、初代社長の出身地にあるといいます。
初代社長・野並茂吉さんには栃木訛りがあったため「シウマイ」と発音していたところ、中国人の人に「本場中国語の発音に似ている」と誉められたのだそうです。
中国語ではシュウマイは烧卖と書いてShāomai(シァオマイ)と発音しますがこれは北京語の場合。
これが広東語になるとSiu maai(シウマイ)なのです。
崎陽軒のシウマイが発売された1928(昭和3)年頃、横浜在住の中国人は広東系が多かったのです。
誉められたことに気を良くした野並社長がそのまま「シウマイ」を商品名に採用したのだそうです。
懐かしい広告ポスターも撮影可でした。
どうぞ。
では<後編>試食編に続きます。
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