HSS型HSP🌏Millieの脳内世界

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A big chill is coming. Be sure to stay warm.Watch out for thermal shock.December is almost here.
寒波襲来です。暖かくお過ごしください。ヒートショックにご用心。もうすぐ師走です。

緊急車両のカラーリング問題から考える生物の色覚



色覚とは


地球上の生物が進化の過程で獲得した、色を感じ見分ける力のことです。


実は、この世に普遍的な「色」というものは存在しません。
存在するのは電磁波の一種である光の波長の違いだけです。


地球上の生物は長い進化の過程で、脳の中に光の波長の違いを認識する機能を獲得しました。


その機能により、それぞれの脳が光の波長の違いを色として認識します。


つまり「色覚とは生物の脳の中で創り出されるものである」


これがまず大前提です。


そのため生物種が違えば(=脳の機能が違えば)感じる色も違います。


色覚の鍵となるのは網膜にある2種類の視細胞(桿体と錐体)です。
光に反応して、桿体は明暗、錐体は色彩を知覚します。


錐体の種類や数は動物の種類によって様々で、1色型から4色型まであります。


現生人類ホモ・サピエンスは3色型です。


我々ホモ・サピエンスの色覚と色覚異常


<3色型色覚>=一般色覚


いわゆる「光の三原色」と呼ばれる赤(R:レッド)・緑(G:グリーン)・青(B:ブルー)を全て感じ取ります。


日本人の場合、男性の95%・女性の99.8%は先天的には一般色覚です。



<1色型色覚>=全色盲


色に対する感覚が全くなく、全てがモノクロに見える。視力も非常に低い。


<2色型色覚>=色盲


赤・緑・青のうち1色の区別がほとんどできないもの。
第1色盲(赤色盲)と第2色盲(緑色盲)がある。


<異常3色型色覚>=色弱


3色全てを感じることはできますが、その感じ方が正常者とは異なり、特定の色の区別がし難いもの。
第1色弱(赤色弱)と第2色弱(緑色弱)がある。


青に対する色盲は稀(まれ)


ここまで読んで「青色弱はいないの?」と思われた方もいらっしゃるでしょう。


皆無ではないものの数万人に一人しか出現せず、極めて稀と言われています。


ということで冒頭の記事のように「救急車を青ベースにする」というのは理にかなっているわけですね。


現在の日本における「青い特殊車両」は「爆発物対策車」


ではなぜ青い救急車が造られないかというと、記事にある通り「救急車の車体は法令で白と決まっており…」のためです。


さらに言えば日本にはすでに「青い特殊車両」が存在しているためでもあるかと思います。


その「青い緊急車両」とは、警視庁特殊車両の「爆発物対策車」と「化学防護車」。


画像は、クルマSNSサイト・みんカラより拝借しました。


爆発物対策車(警視庁所属)

化学防護車(同)


英国の救急車は黄色


となれば次善の策は黄色か?


と思ったら、既に「救急車は黄色」の国がありました。


イギリスです。



現地で見かけた時は「ポップ過ぎて救急車に見えんわ」などと思ってしまったこれですが、日本の白地に赤よりも理にかなっていたとは!