「某弁護士がJALに『健康だけどマスクはしないからな』と宣言して、了承を得たと思っていたのに、JAC（日本エアコミューター／JALグループの子会社）のCAの判断で搭乗拒否されたから提訴した」

という内容です。

☟このマスクじゃないよー。

まずこの原告（弁護士氏）がJALに送った「事前確認メール」というのが凄い。

「呼吸しづらいため、マスクは着用しませんので、マスクの件で絡んでこないよう周知をお願いします」

（上の記事より抜粋）

本人が言ってるので原文に忠実なんでしょう。

しかし、この言い方！

まだ揉めても何もいない、まっさらな問い合わせ状態からこの喧嘩上等口調。
文字で見ただけでも十分ギョッとします。

かなりハッキリ物を言うと敬遠されがちな、この私が引いたレベルです。

☟俺に絡むな。

そして原告が「JALは了承した」と言い張るJALからの回答文も、完全に「呼吸しづらい」の部分を健康上の問題だと早とちりしている内容です。

そこで原告は「健康なのでマスクは着けないだけです」とダメ押しした。

ここでJALは

「呼吸がしにくいのは健康上の理由ではないのですね？勘違いいたしました。それでは誠に勝手ながら、健康上の理由以外でのノーマスクご搭乗は承りかねます」

とキッパリ言えばよかったと私は思います。

しかしその時のメール担当者はそうしなかった。

引っ込みがつかなくなったのか。

面倒くさそうな客だから、もうあとは現場の判断に丸投げしちゃえと思ったのか。

その辺は当人に聞かないとわからない所ではありますが、とにかくうやむやにしてしまった。

そして原告は、搭乗時にCAからマスクを付られない理由を尋ねられた時も理由を言わず、「マスクは付けない」だけを繰り返したようです。

「マスクを付けない理由はありますか」と聞かれているのに「マスクは付けない」だけを繰り返せば、そりゃあ「正当な理由の確認が取れない」と判断されるんじゃないんですか？

さらに

正常な会話が成立しない。
↓
要注意人物。
↓
保安上問題あり。
↓
搭乗拒否。

という流れは、別段突飛でもないです。

CAは保安要員であって、ニコニコしていれば済むお飾り要員ではありませんから。

☟JACのCAの制服画像はトラベルwatchより。

往路は見逃されたとの主張ですが、これも私は二通りの可能性を考えます。

❶往路ではあまり挙動不審ではなかったが、復路では何かどこかキョドっていた。

❷往路のCAがたまたま「触らぬ神に祟りなし」の事なかれ主義者で見て見ぬふりをした。復路のCAは仕事熱心だった。

しかしそれでも
「マスクをしてないから問答無用で引きずり降ろされた」
わけではなく
「理由を聞かれたのに頓珍漢な自己主張しかせず、正常な会話が成立しなかったから降りてくれと頼まれたが断固拒否ったから警察を呼ばれた」
んですよね。

そして駆け付けた警察官に「態度が悪かったと聞いている」と言われてます。

あくまでも乗ること優先であれば、最初にJALが勘違いして
「健康上の理由からマスクを付けられないお客様として登録しました」
と返事してきた時に、ラッキー！とそれに乗っかればよかったじゃないですか。

そしたらJACのCAも
「健康上の理由からマスクを付けられないお客様でお間違いございませんか」
くらいしか聞いてこなかっただろうという気がします。

それにもヒョイと乗っかっちゃえば、それで搭乗できたはずです。

ところがこの人の態度は
「健康に問題ないがマスクを付けない、を認めさせない限り絶対に気が済まない」
としか思えない頑なさです。

ひょっとして迷惑系youtuberと同じで、モメたら逆に美味しいと考えて仕掛けてませんか？

確かにJALは謝罪すべきと思います。

「本来ならメール問合せの時点でお断りすべき案件でした。それをスルーしてしまったのは100％当社のミスです。誠に申し訳ございませんでした。次回からは問合せ段階でお断りするよう鋭意KAIZENしていく所存でございます（90度の謝罪礼）」

今回の件で私はJAC（日本エアコミューター）に対し
「保安をなあなあにしない、非常に真面目な航空会社である」
という好印象を受けました。