日本でもヒットしたアメリカ映画「エスター」（2009年）には演技達者な子役ちゃんたちがたくさん出てきました。

中でも主役のエスター（役者名はイザベル・ファーマン／1997～）を凌いでるのでは？という名演技を見せたのがマックス（役者名はアリアナ・エンジニア／2001～）です。

エスターの義理の妹（エスターが養子縁組で迎えられたアメリカ人家庭の実子）という設定です。
撮影当時7歳の彼女は、聴覚障碍者なので普段は手話で話している設定。

手話だけでなく読唇術もできるので、エスターに巧みに手懐けられて大人たちの内緒話（エスターが知りたい情報）を読んでエスターに伝えたりします。

エスターもモロそれ目的に手懐けている様子です。

「読唇術」とは話し手の口の形を見て言葉を理解することで、聾学校などではごく普通に教育されています。

相手が手話など全くできない場合でも、何を言ってるのかが読み取れるのは聴覚障碍者にとって大事なことです。

実はアリアナ・エンジニアさんはカナダ人で、本物の聴覚障碍者。
なので子役としてどこかのエージェントにいたわけでも何でもありません。

街中で母親と手話で話してるのを偶然見かけたスカウトマンの目に留まり、ズブの素人から「エスター」でデビューしています。

スカウトマンは「エスター」の脚本にある「手話のできる6～7歳の金髪の美少女」をちょうど探していたんですね。

しかし全くの素人とは思えないほど達者な演技力です。

アリアナ・エンジニアさんは「エスター」（2009）の後「バイオハザードV リトリビューション」（2012／日本公開版の歌を中島美嘉が歌ってたアレですよ）にもやはり聴覚障碍者役で出演しています。

※ローラが出演した「バイオハザードザファイナル」の一つ前作。

「主人公アリスの複製である『クローンアリス』の、耳の不自由な娘・ベッキー」役です。

下は「バイオハザードV 」完成発表時の画像と思われます。
コーカソイドの子は成長が早いなあ。

残念ながら彼女の映画出演はこの2作だけ。

今年で22歳になっているアリアナ・エンジニアさんが、現在は学生なのか何か女優以外の仕事についているのかは調べてみたけど不明です。

可愛いルックスといい貴重な天然金髪※といい演技力といい、私なんぞは往年の名子役ドリュー・バリモアさんを思い出したくらいなので、先天性の聴覚害がなければひょっとしたら今も女優をやられていたかもしれません。

※下の記事にも書きましたが、白人種でも天然金髪出生率は2％前後。
ほとんどの人が染めてるだけなので、天然金髪はそれはそれは稀少がられて重宝されます。

「E.T.」（1982）の頃のドリュー・バリモアさん（1975～）と並べてみました。
ドリューが撮影時6歳くらい、アリアナが撮影時7歳くらいです。