HSS型HSP🌏Millieの脳内世界

いらっしゃいませ。お好きな記事へどうぞ。

         

A big chill is coming. Be sure to stay warm.Watch out for thermal shock.December is almost here.
寒波襲来です。暖かくお過ごしください。ヒートショックにご用心。もうすぐ師走です。

「一番目という言葉が誤解の元凶だ」という巷の意見に感じる違和感:日航機・海保機衝突事故




ネットを見ていると、管制官と海保機の交信記録発表後は


「管制官が海保機に一番目と呼び掛けているのが錯誤の原因」


「一番目と言われたから、優先順位一位だと思って滑走路に侵入したんだ」


「そーだそうに違いない。紛らわしい言葉を使うのが良くない」


という、にわか金田一少年もしくはにわかコナン君の声が急に大きくなっています。



しかし、調べてみると管制塔と航空機の交信ルールでは、国際的に


●離陸待機中の機に向かって呼びかける番号:離陸の順番


●着陸態勢中の機に向かって呼びかける番号:着陸の順番


と決まっているとのことです。


離着陸をいっしょくたにしてナンバリングするようなことは、絶対にないそうです。


つまり「一番目と言ったら最優先という意味に伝わってしまうはず」と思い込むのも、一種の期待認知(ウィッシュフル・インタープリテーション)でしょう。


事件直後の、まだ何も判断材料がない時点から何故か


「海保は(被災地支援活動中だったのだから)悪くない、犯人捜しは止めて」


という意見がSNS上で強くありました。


そういう認識がまず先にあり、その上で「一番目」という単語を見ると、


「ほーらほら、管制塔が一番目(最優先)って言ってるぞ」
「この単語が悪い」


となってしまうんですね。


また、管制塔が「C5上の滑走路停止位置まで地上走行」と指示したことに対しても


「なぜ『C5上の滑走路停止位置まで走行してそこで待機せよ』とハッキリ最後まで言わないのか。そこまでキチンと言ってれば防げた事故だった」


という意見も、複数の人が書いているのを見ました。


「待機せよ」まで言うのがルールなのに今回に限って管制が「待機せよ」を省略した、というなら全くその通りです。


しかし実際には


『テイクオフ』指示が出るまでは、何があろうと絶対に滑走路に侵入してはならぬ」


というルールがまず大前提としてあるようです。


海保機機長は「離陸許可が出ていた」と認識していたと報道されています。


しかし離陸許可とは、管制塔が発する「テイクオフ(離陸)」、唯一この単語だけ。


実際には「Cleared For Takeoff.」の3単語ですが。


※Cleared=許可された
 For        =~が      
   Takeoff  =離陸
    ⇩
(You are)Cleared For Takeoff.=貴方は離陸が許可された(貴方に離陸を許可する)


着陸許可は「(You are)Cleared For land.」になります。


もちろん今回の事故を受けて「滑走路停止位置まで進んで待機せよ」と指示するルールに変わることになるのなら、それには賛成です。



最後に。


公開された通信記録に「東京タワー」なる単語が出てくるため「東京タワーで交信してるの?」と言った人が私の身近にいますが(実話)…


東京国際空港管制塔(Tokyo International Airport Control Tower)の略です。