今日は何の日>3月18日:小町忌(小野小町命日)
一昨年は「彼岸の入り」をご紹介しました。
昨年は「点字ブロックの日」をご紹介しました。
今年はこちらをご紹介いたします。
小町忌(小野小町命日)
小野小町は実際には生年も没年も不肖、生誕地も死因も墓地も不肖、命日に至っては日本各地に色んな日付でいくつもの言い伝えがあるそうです。
3月説、4月説、11月説、12月説など見事にバラバラ。
ただし歳時記(俳句の季語を収集分類し、季語ごとに解説と例句を加えた書物)では「小町忌」を晩春の季語としています。
陰暦3月18日(現在の暦では今年は4月26日、来年は4月15日、再来年は5月4日)説が一番「晩春」に近いため、一応3月18日説が一番メジャーな小町忌になっています。
小野小町と言えば日本では「世界三大美女の一人」と言われます。
今は知りませんが、昭和の頃は学校でもそう習いました※。
※教科書に載っているのではなく、授業中の教師のトリビア話レベルだったかと思います。
「クレオパトラ、楊貴妃、小野小町が世界三大美女だ」
子供心にも「西洋人が入ってないけど、本当か??」と思いました。
なぜなら昭和の当時、ファッション誌は西洋人モデルばかり。
西洋人=美人という価値観が今より強かったので。
案の定、これは日本独自の説のようです。
それどころか「世界三大〇〇」というのが日本独自のもので、他国にはあまりない概念だそうです。
あってもせいぜい「自分の国の歴史上の美女は誰」みたいなものだそうです。
西洋人に無理矢理「世界の歴史上の有名人で、誰が美人と思うか」と答えさせると、マリー・アントワネットとかトロイのヘレンとかジャンヌダルクとかが出て来るそうです。
そりゃそうですよね。
写真が残っていない時代の人の美人度などわかりませんし、国や人種などによっても美人の基準が違いますから。
日本で小野小町=絶世の美人説が生まれたのは、彼女の歌が原因です。
「花の色は 移りにけりな いたづらに わが身世にふる ながめせしまに」
<現代語訳>
桜の花の色がすっかり色褪せたように、私の容姿もすっかり衰えてしまった。春の長雨が降り続き、私がもの思いにふけっている間に。
自分で自分の美貌の衰えを嘆いて歌まで詠んでしまうくらいだから、さぞ美人だったに違いない、という解釈です。
確かにおかめさんだったらこんな歌は詠まないかもしれませんが…。
「同じような美人は他にもたくさんいたけど、小町さんが特にナルシーだったから」
ということはないでしょうか?
ここで言う「いたずらに」は「悪戯(いたずら)」と紛らわしいですが、そうではなく「徒らに(無駄に)」です。
「徒ら(無駄)」から派生して「悪戯(むだなこと=悪さ、迷惑行為)」という言葉が生まれました。
このブログへのコメントは muragonにログインするか、
SNSアカウントを使用してください。