貰い事故多発中の紅麹色素
小林製薬の「紅麹サプリメント健康被害問題」。
小林製薬が提供先を非公表としたことで、提供先ではない企業のもらい事故が多発しているという報道です。
上の記事は日清のもらい事故を報道するものですが、いなば食品の「ちゃおちゅーる」「わんちゅーる」にも含まれているとかで、愛猫家愛犬家にも動揺が広がっているそうです。
そもそも紅麹色素はどのくらい使われているのかを調べてみました。
麹菌は古来日本の発酵文化に不可欠の素材。
味噌、醤油、漬物、日本酒、焼酎といった日本を代表する発酵食品に使用される。
麹菌の中で、発酵により赤色色素を産生するものを紅麹菌と呼ぶ。
紅麹菌を用いる代表的加工食品は中国や沖縄で造られる紅酒や紅豆腐(中国名:ホンフールー/沖縄名:豆腐よう)。
紅麹からは赤色素(ベニコウジ色素)と黄色色素(ベニコウジ黄色素)が取れ、両方とも食用天然色素として利用されている。
黄色色素(ベニコウジ黄色素)は緑色色素(クチナシ青色素)と混合することで緑色を得られるため、緑色の天然色素にも使われる。
用途としては、耐熱性がよく、タンパク質への染着性もよいことから、水産練り製品やかまぼこの着色に広く使用されています。その他ではハム・ソーセージや菓子、冷菓などにも使用されている。
画像は小林製薬HPよりお借りしました。
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食用色素一覧の中で特にわかりやすいのはこちら。
タイショーテクノスのものです。
このように日本では非常に馴染みが深い麹菌。
ただし麹菌を利用して発酵食品を作っているのは日本・韓国・中国・台湾のみ。
それ以外の国では名前すら知られておらず、食品色素としても認められていないようです。
日本では耐熱性及び蛋白質への染着性の良さが重宝され、水産練り製品(特にカマボコ)、ハム・ソーセージ、菓子、冷菓から先に挙げたペットフードまで、広範囲に使われているようです。
問題点を探すとすれば「大昔からずっと使われてきた」「天然色素である(合成着色料ではない)」ということから、合成添加物に比べると研究や試験データが非常に少ないという点です。
「合成」とか「化学」という字面を毛嫌いして「天然成分は安心!天然由来ならいくら摂取しても大丈夫!」と声高に主張する人が少なくないですが、そういう側面もあるということです。
とりあえずこのままでは無関係他社の営業妨害になりますので、小林製薬には早く提供先を公表してほしいです。
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