TV番組内の再現ビデオに感じた違和感
数日前の夜のTV番組です。
夫が見ていて、私は家事をやりながら背中で音声だけ聞いていました。
実際にあった事件の再現ビデオでした。
主役の女性は銀行の窓口係。
何が原因かはっきりしませんが(ちゃんと聞いてなかった)男性客がクレームをつけ始めます。
納得がいかないのか、消極的な感じで(渋々)謝る女性。
そこへバックヤードから男性社員(同僚の銀行員)が颯爽と助けに出て来ます。
男性銀行員「うちが気に入らないなら、他所に行けばいい。銀行なんて他にもたくさんあるんだ❗️」(喧嘩上等の啖呵)
…え❓
すると、椅子に座っていた他の客役の女性が、わざわざ立ち上がって大袈裟に拍手。
続いて客役のエキストラ全員が一斉に拍手。
1人残らず拍手。
…え❓❓
クレーム客は、バツが悪くなって、何も言わずに出ていく。
…え❓❓❓
男性銀行員「大丈夫かい❓」
女性銀行員「はい😍😍😍」
こうして2人は付き合うようになりました…(以下略)
いやいやいや。
時代は、登場人物がまだ携帯電話を持ってない時代のようでしたので、20年以上前の話でしょう。
都内の主要駅にもれなく支店があるように描かれていたから、都市銀行でしょう。
個人経営の零細な商店の店主ならともかく「お客さまは神様です」神話がまだ生きていた20年以上前。
都市銀行の窓口で、イチ銀行員(従業員)がそんなことを言えたはずがない。
それに他の客が大勢いる前であからさまに恥をかかされたら、この手のクレーマーは逆に意固地になって粘ってゴネますよ。
あっさり帰るのもおかしい。
仮にクレームが100%イチャモンだったとしても、上司から
「別室に案内してもう少し遠回しに言うなり何なり、やり方があるだろう」
「恨みを買って今後営業妨害でもされたらどうするつもりだ」
と説教される案件ですよ。
本当に営業妨害になるほどクレーマーが騒いだのなら、
「警備員を呼べばよかっただろう」
ですしね。
本当に再現ビデオ通りのことがあったのならば、ですが。
客の方も同じです。
変な人物には「関わらない」「目を逸らす」「知らんふりする」が日本人の基本ですから、1人くらいは大げさに拍手する人もいるかもしれませんが、全員が一斉に尻馬に乗るのはあり得ない。
あんまり嘘くさくて笑ってしまいました。
元々この手の再現ビデオってもれなく嘘くさいんですが、中でもピカイチの嘘くささだったのでつい書いてしまいました。
ついでに言うと、結局この女性はその男に騙されて横領事件を起こし、二人とも逮捕されて実刑判決を食らったというオチがついてました。
事件そのものは、実際にあった本当の横領事件らしいです。
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