変な宗教ほどハマる人は深ハマりする理由を脳科学から考える
私は、いわゆる新興宗教が嫌いです。
正直言えば伝統宗教もさほど信じてはいません。
「アッラーやキリストよりはブッダの言葉の方が納得できるし、歴史上の偉人としてなら尊敬している」
程度にしか答えられません。
結婚相手を決める時も、周りの女性たちがたいていお相手の学歴や年収に大いに比重を置いていた時に、一人だけ
「収入は平均で良いし、最低限借金がなきゃいい。それよりは親兄弟含めて無宗教な人がいい」
とか口走って、お節介な方からお説教を受けたりしました。
しかし頑固者なものでその辺は曲げず、学歴や収入は平凡オブ平凡でしかも外国籍ながら、本人+少なくとも二親等はほぼ無宗教という今の夫と結婚しました。
今回の一連の統一教会関連の報道を目の当たりにして
「ああ、宗教嫌いで良かった」
と胸をなでおろしている自分がいます。
しかしオウム真理教といい統一教会といい、こうまで搾取する宗教に、なぜハマる人はハマって抜け出せないのでしょう。
疑問に思った時、ふと、そういうことが書いてある本を持っていたような気がしました。
蔵書を調べてみると、これ👇でした。
「脳には妙なクセがある」池谷裕二著。
- 脳には妙なクセがある (扶桑社BOOKS)
- 扶桑社
- Digital Ebook Purchas
池谷裕二(いけがやゆうじ)氏(51歳)
薬学博士/東京大学大学院薬学系研究科教授。
脳研究家でもあり、一般向けのやさしい脳科学の本を何冊も出している人です。
該当箇所をそのまま引用してみます。
団体に入会するために「儀礼」を受けるという実験です。
厳しい儀礼と、それほど厳しくはない儀礼のどちらかを受けて入会してもらいます。
入団後にその団体が好きかどうかを聞くと、厳しい儀礼を受けた人の方が団体に対する好感度が高いというデータが出ます。
儀礼は元々面倒で不愉快なものです。
しかし、自分は厳しい儀礼を受けてまで入団した。
これは事実である。この事実は変えられません。
だからこそ「その試練を進んで受けるほどに私はこの団体が好きだったのだ」となります。
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では入団後の無理難題(もちろん献金強要も含む)も、応じれば応じるほど「これほど私はこの団体が好きなのだ」という気持ちを増幅させる方に働くことになります。
恐ろしい。
世の中には「簡単に手に入れた物は大切にしないから駄目だ。何でも苦労して手に入れなければ駄目だ」と、敢えて困難に身を置く・・・自分だけならともかく家族にまでそれをさせる「ストイックな人」が存在します。
しかし、物事には全て表と裏がある。
こういうマイナス面もあるということを、知っておいた方が良いと思います。
苦労が大きくなるほど、錯覚もまた強くなるのです。
これは実験で実証された「ホモサピエンスに共通する脳のクセ(傾向)」の話です。
「そういう人もいるかもね。そうでない人もいるでしょ。人間色々~」という話ではありません。
あらためて、気を付けねばと思いました。
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